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2019.05.25

 やましなす皆様。

 

 休みが全て家と美容室の打ち合わせや買い回りで無くなっていき遊びまわる事が出来ず、その結果ネタに乏しい毎日を送っている「今は我慢の時」を過ごす男斉藤です。

 

 と言う事で小出しにくだらない記事は書いているのですが如何せん読み返しても楽しい作品になっていないのでアップしておりません。それならば取りあえずと言う事で近況報告だけでもさせて頂きたいと思います。

 

 今月頭、ゴールデンウィーク明けに奇跡が起こり、半ば諦め掛けていた斉藤家引っ越し計画が要約スタートしました。

 

ようやく始動

 

地鎮祭

 

 予定通り工事が着工する可能性が極めて低い中、地鎮祭を決行して神様に祈りながら5月7日の着工日を無事乗り越えました。

 

 今月末まで「基礎工事」と呼ばれる土台の部分の地固めや基盤を作って頂き、来月の頭に「棟上げ」と呼ばれる骨組みの作成となるそうです。

 

5月11日

 

5月15日

 

 完成予定日は7月中旬。

 

5月18日

 

5月20日

 

5月22日

 

5月24日

 

 そこから外装工事(コンクリートで周りを作ったり塀を作ったりする)が入り上手くいけば8月頭にとりあえず我が家だけ引っ越し。

 

 美容室部分

 

 美容室はそれから1カ月少しかかるそうなのでこれまた上手くいけば9月中旬にオープンできそうです。

 

 今より半分くらいの大きさの美容室ですが、皆様に喜んで頂けるよう沢山の方に協力してもらいながら一歩ずつ完成に向けて頑張っておりますのでお楽しみにしていてくださいね。

 

公園側からのパース

 

 これだけだと皆さまにとっての有力情報が無いので最後に、先日私が入会した6月1日オープン予定の山科書店跡地に出来たジムの内観をアップしておきます。

1階部分

 

2階部分

 

 

2階部分

 

 

シャワー室

 

 

 山科書店の面影そのままで1階部分のシャワー室は2つありました。(アップする事は担当してくれたバイトさんに了解済みです)

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2019.04.25

 やましなす皆様おならプゥ。

 

 いやぁ久しぶりにこの挨拶から始まると、何だか帰って来たぁって気がしますね。

 

 ちなみに「やましなす」という言葉の意味をお分かりになられない方はググってみて下さい。

 

 絶対に出てきませんから。

 

 と言う事で喉を傷めてうなり声かかすれ声しか出なくなっている男斉藤です。何かの呪いでしょうかウォッホン。

 

 突然話を始めますが、三条通に面したこの店には実に様々な所謂(いわゆる)「飛び込み」のお客様に今まで入店されて頂いてきました。

 

 お陰様で現在ではご予約を多く頂いており、当日の予約は申し訳ないのですがお断りする事が多くなりましたが、オープン当時はその飛び込みのお客様達に助けられてきました。

 

 その中でも余り嬉しくない、何らかのトラブルに発展するような方も多くいらっしゃいました。

 

 一度、酔っ払いのおっちゃんが背中に枯葉を沢山つけて来店された事がありました。

 

 タバコの火を貸してほしい、と言われたのですがライターが無いとお伝えすると「なんじゃそりゃ」と怒り出し「じゃあカットしてくれ」といって席にドーンと座られました。

 

 少し身体からアンモニアの匂いがしたので遠慮していただきたかったのですが、私が「失礼ですけどご料金がかかりますが宜しいですか」と尋ねると「おう持っとる持っとる」と言うので仕方が無く切らせて頂く事にしました。

 

 切ろうとした髪の毛と頭には、何かで殴られたのか大量の血がついてました。

 

 バリカンで5分刈にしてから料金をお伝えするとポケットからワンカップ大関を出して「はいこれ」と言って置いて帰ろうとされました。

 

 その後警察沙汰になったのは言うまでありません。

 

 その他にもオシッコまき散らし夫様。ミネラルウォーターだけ飲みにきた蔵様。宇宙人が襲ってくるから助けてくれおば様。フロントの試供品全部鷲づかみで持って帰る子様。花柄海パン男様。洗濯させろ中国人カップル様等、本当に数えきれないくらいの言葉は悪いですが「珍客」様がご来店された歴史がありました。

 

 そんな中、オーキニーでの珍客歴史の記録を更新されるであろう強烈な出来事が先日起こりました。

 

 新規でのご来店で、車椅子のご年配の女性のお客様を奥の個室でさせて頂いていた時の事です。

 

 心配でついて来られていたその方のお嬢様が待合椅子で待機されており、もうすぐ施術が完了するかどうかの時に玄関の扉がチャイムと共に開きました。

 

 いらっしゃいませとのぞき込むと、車椅子に乗った70過ぎ位のお爺さんと白い手袋をした執事のような格好の男性が入って来られていました。

 

 私は「ご苦労様です。もう終わりますのでもう少しだけお待ちください」と言って奥様を仕上げました。

 

 車椅子のおじいさんは「うぃー」と言って執事さんを玄関近くで待たせてソファーにどっしり座られました。

 

 奥様のお会計を済ませ、これからの髪の手入れ方法についてお話をしていると奥様は申し訳なさそうな表情で私にこう言われました。

 

 お客様「あっ。もう大丈夫ですよ次の方が待っていらっしゃるので私はこれで娘と帰ります。ありがとう。」

 

 お辞儀をしてお嬢様とお帰りになられる姿を見ながら、私はどうやら勘違いしていた事に気が付きました。

 

 車椅子のおじいさんと執事さんは車椅子の奥様のご主人で心配で見に来られたのかと思っていたのですが、全くの赤の他人だったのです。

 

 お見送りをしてから、次のご予約のお客様は長年ご来店いただいている女性の方で間違いないか確認してから言いました。

 

 私「すみませんお待たせしました何でしょうか。」

 

 するとおじいさんは両手をソファの後ろに大きく回し広げながら

 

 おじいさん「うん。いやぁ今音羽病院からここまで帰って来たんやけどなぁ。こうグルグル回って。ずっと回ってたんやわ。」

 

 はい。

 

 おじいさん「ほんでもって。タクシーなんや。お金払おうとしたんやどお金無かったんや。」

 

 はい。ん。

 

 白手袋の執事さんはどうやらタクシーの運転手さんらしい事が発覚。

 

 おじいさん「ほんでやな。ちょっと払っといてくれへん。1750円やった・・・か。」

 

 はい。ん。何。

 

 何の事だか理解できない私を心配そうに見つめるタクシーの運転手さん。しばらく沈黙が続いてから私が「あのごめんなさい。なぜでしょうか。」と聞き返すと、おじいさんは先程発した言葉と同じような内容の事を話し始めました。

 

 私「あの。失礼ですが私がタクシー代を払わないといけないと言う事でしょうか。ちょっと良く分からなくて・・・だとすると何故私が初対面のあなたにお金を出さないといけない義務があるのか分からないのですが・・・」

 

 思った事をそのまま聞き返してみると、心配そうな表情をしていた運転手さんが突然大声を出して割り込んできました。

 

 運転手「はぁ。何やそれ。おたくこの人の知り合いと違いますの。どうゆうこっちゃこら。」

 

 私「はい。なので義務と言うか立て替えて返して頂ける保障も何も・・・すみません意味が分からないです。」

 

 再びどういうこっちゃと大声を出してから運転手さんが続けて大声で怒りをあらわに話し出しました。

 

 運「えぇ。なんやアンタ。病院から乗って。御陵着いてからあっち行けこっち行け、て。グルグルさせてから長い事付き合わされて。金無い言うて。ここの美容室知り合いやからここで金借りるいうてやで。なんやアンタ。」

 

 どうやら執事さんの話を纏めると、恐らく音羽病院から御陵まで送らされかなりの時間乗車されたけど、無賃乗車だったらしく私の事を知り合いだからそこでお金を出して貰う約束で、先程のお客様が終わるまでずっと待たされていたみたいで、とにかく大変そうでした。

 

 運「ご主人もどう思う。知らん言うたはるやんかそんなんあるかアンタ。ええ。どういうこっちゃ。」

 

 何だかお気の毒ですが、薄情な私は大変そうな顔をしながら心の中で「いや知らんがな」と思っていましたし、それよりも次のお客様が来るまでに準備と後片付けをしないといけないので「外でやってくれ」と思ってました。

 

 ヒートアップする執事さんに対しておじいさんは「うん。うん。そうやなぁ。出してくれ言うてるけどなぁ。知らんからアカンか。」とマイペースを続け隣に置いてあるウォーターサーバーのコップを取ろうと手を伸ばし出しました。

 

 うぇお水飲むの嫌だなぁ。と思って見ていると、赤ら顔になった執事さんが急におじいさんの手を止めるように近づいて来て、掌でコップに伸びた手をバチンと弾いてからおじいさんのブルゾンの襟元をつかみ揺さぶり始めました。

 

 執「あほかあんたは。ワシの時間や給料どうしてくれるんや。返せんのかいなアアァ。ええ加減にせいよアンタ。」

 

 私もビックリして手を止めて慌ててかけよりましたがなだめに入る私にかまわず

 

 執「タクシーはなぁ慈善事業やないで。時間給で売上上げとんや。警察行く言うてもアンタどうせ生活保護もらっとんやろ。」

 

 おじい「うん。」

 

 執「はぁ。最初から払う気無いやんかアンタ。こんなバカな話あるか。今から警察行っても事情聴取してなんやかんやで今日の勤務時間殆ど無くなるやんか。ええ加減にせいよわし何か悪い事アンタにしたかぁ。」

 

 いやごもっとも。執事さんは全然悪くない。正論ですよ。

 

 が出来たら他所でやって頂きたいんですが。

 

 どうあれ相手はご老人で身体が不自由なのには変わりは無いので、襟元の力こもった手を放して貰い、何とか仲裁に入りウォーターサーバーのロックボタンをコッソリと入れときました。

 

 おじいさんはその後も悪びれた様子を一切見せず、払う払うと繰り返し呟きながら「すまんすまん」と火に油を注ぐような対応を撮り続け、私も執事さんの手を制止する手が痛くなる

 

 その後、執事さんは泣き寝入りやぁと怒鳴りながら私に○○タクシーの名刺を託して捨て台詞を吐いて店を出ていかれました。

 

 問題はその台詞。

 

 どうやら私はこのおじいさんの行く末を見守り、支払いを引き受けて○○タクシーに連絡をしないといけない事になったらしいです。

 

 いやそういうお土産いらんし。

 

 それからしばらくおじいさんの人生観の話を聞かされました。

 

 じい「この世とは世知辛いもの。ワシは生きる時代を間違えた。」

 

 途中で喉が渇いたらしく、先程飲めなかったウォーターサーバーに再び手を伸ばされましたが、そこは私の先読み攻撃の勝ち。押しども引けども水は出てきません。

 

 じい「兄ちゃん知ってるか。金って回りもんや。金にとらわれたらあかん。」

 

 私も出来るだけ我慢しながら聞いていたのですが、おじいさんと言えど流石にそこは犯罪者。盗人猛々しいとはこれ如何に、と言う事で

 

 私「あの。そろそろ次のお客様がご来店されるので仕事に戻りたいのですが。良かったら出て行ってくれませんか。申し訳ないですがハッキリ言うと迷惑です。」

 

 そういって無理やり車椅子に乗せて玄関扉を開けてお帰り頂きました。

 

 おじいさんは車椅子で三条通の横断歩道を何十台の車にクラクションを鳴らされながらゆっくりゆっくりと横断して渡り切り、その後向かい側の歩道をしばらくウロチョロされていました。

 

 その数十分後、「どうされたかな」と思い窓の外を見ていると明らかに横断歩道を渡った時よりも速いスピードを出している車椅子のおじいさんが遠くにいました。

 

 

 ディズニー映画の名作の一つに「美女と野獣」という作品があります。

 
美女と野獣

 その作品では冒頭、お城に住んでいる顔は男前だけど性格の悪い王子様の元に、独りの醜い老婆が宿を求めてやってくるのですが、王子さまは老婆を外見で判断して一晩の宿を断ってしまいます。

 

 すると老婆は美しい魔女の姿に変わり王子に対して手に持っていたバラを手渡し、王子を心と同じ容姿の醜い野獣に変えてしまいました。

 

最近よく画像パクってるなぁ

 

 ・・・・

 

 今思うと車椅子のおじいさんは実はそうだったのでは。

 

 もしかしたらバラの代わりにタクシーのレシートを使って私を試しに来たのでは無いか。

 

 そう言えば昨日ガストンみたいな人が来た気がするぞ。

 

 はっ。タクシー執事は実はルミエール。

 

 そうすると私は今、実は野獣。

 

 吠えたくなってきたぞ。愛をくれ愛を。

 

 と言う事で誰か真実の愛と接吻をよろしくお願いします。

 

 ガオー。

 

 ※美女と野獣のストーリーを知らない方何の事だか分からないと思います。あと途中から運転手→執事になってますすみません

 

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2019.04.22

 お久しぶりです斉藤です。皆様お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

 ここ最近全くブログを更新しないでいると本当に沢山の方から「最近大丈夫ですか」と声をかけて頂いております。

 

 ご心配をおかけしまして、又お気遣いいただきまして本当に申し訳ございません。そしてありがとうございます。

 
 すみません先に謝っておきます。

 

 ブログを書き始めて以来、心に誓っていた「読んで下さる方を不快な気持ちにさせないブログ」「リラックスして読んで頂けるくだらないブログ」を書く、という自分ルールを破り、初めてマイナスなオーラを醸し出すブログを書きます。

 

 ですので、脱力して読めるようないつものブログと違う流れになります。お忙しい方や疲れていらっしゃる方はスルッと関西してください。

 

 

 オーキニー通信にも少し書いていたのですが、去年一年本当に色々な事が起こり特に移転に伴いバタバタしておりました。 

 

 ブログをマメに書けなくなった出来事を素直にお知らせしようと思い書いております。

 

 昨年なんやかんやで、人生で初めて「美容師で自営」という職業が社会的にどういう風に見られ信用、そして判断されているのかを知りました。

 

 そして現在の年齢が、世間や銀行さんから「あとどれくらい仕事ができる」と思われているのかと言う事を知らされ、自分がこの先美容師としていつまで現役でいられるか考えさせられました。

 

 スタッフを雇用して、その彼に対しての約束は果たせたものの、自分の経営能力の無さに自信を無くし、自分がやって来た事に自信を無くし、この上なく落ち込みました。

 

 そしてそれから「お客様に本当に満足して頂けているのであろうか」という不安感が湧き出て来て、今までのように仕事が軽快にできなくなりました。

 

 技術を見直し、接客態度を改めて本当に喜んで頂けるために出来る事、もう一度原点に戻る事を誓いました。

 

 心改め再出発しようと誓った矢先、お客様との間である事件が起こりました。

 

 そのお客様と出会ったのは2年前。

 

 最初にあった時は髪の毛が酷い状態でした。自分ではどうする事も出来ないが「仕方がない」と思っていらっしゃったそうです。

 

 そんな時、お客様の紹介でうちの噂を聞いて、遠方から車でご来店くださいました。

 

 私の説明を一所懸命聞いてくださり、シャンプーの仕方やヘアケアの考え方。ありとあらゆる事を私を信じて根本から変えてくださりました。

 

 3週間に一回のご来店で半年ほどオーキニーで施術を受けていると見る見る髪の状態が良くなり、そのお客様は周りの友達から褒められるようになったそうで、お友だちを沢山紹介してくださいました。

 

 オーキニーのやり方と私たち夫婦の事をとても気に入って下さっていました。

 

 そんな中、昨年の秋ごろその方のご子息様がご結婚されることになり、それまでにお嫁さんの髪も綺麗にしてあげたいとの事で、お嫁さんもご来店下さるようになりました。

 

 そして、結婚式当日という大切な日に、「斉藤さんに私の髪を結って欲しい」とお願いされました。

 

 勿論喜んで引き受けさせていただきました。

 

 「新郎の母」という立場とその方の個性に似合うスタイルを何度も練習したのですが、何かそれ以外にもできる事は無いかと思い、私は結婚式当日にサプライズで会場に電報を送る事にしました。

 

 「私の腕を持ってしても切れない、お二人の赤い糸。どうぞ大切に紡いで育んで綺麗に重ね合わせていってくださいね。」

 

 自分らしくチョッピリシャレを効かせ、「くだらない」と喜んで頂けるように考えた文面でした。

 

 ただ失礼があってはいけないので抜かりなくするために「電報の文面に失礼が無いように」確認をとる事にしました。

 

 一つだけそのお客様との間で疑問に思っていた事がありました。

 

 その方は今までご主人の話をされた事がありませんでした。

 

 ご主人がいらっしゃる事は知っていたのですが、ご職業を聞いた事がありませんでした。

 

 もし糸や裁縫道具を扱っているような職業だと不快に思われるかも知れない、そう思って御新婦様、お嫁さんに聞く事にしました。

 

 ところが御新婦様からは「私も彼のお父さんの職業を知らない」と言われました。

 

 そういう事もあるモノなのか、とも思ったのですが少しもやもやが残りました。

 

 そして式当日。

 

 お客様のセットが完成間近になった頃に、ふと思い出して聞いてみました。

 

 「この間、お嫁様に聞いたのですがご存知なかったみたいなのですが、○○様のご主人さまって何の職業をされているのですか。」

 

 勿論電報でのサプライズの事は隠していたので言わなかったのですが、その方は少し表情を強張らせ「私も知らないの」と言われました。

 

 「何か事情があるのかな」と思い、それ以上聞かない事にしてセットを完了させ待っていたタクシー迄お見送りをさせて頂きました。

 

 何度も練習したセットは、自分でもなかなかの出来だったと思います。

 

 そして3週間後、再びお客様がご来店され結婚式当日の話を楽しく伺いました。

 

 私はサプライズも含めて喜んで頂けた、と満足な気分でした。 

 

 お帰りの際、その方が改まった表情で「○○ちゃん(お嫁さま)が又来たらよろしくお願いしますね。」と私に言われました。

 

 私が「任せてください」と笑顔で答えた後に「急に改まってどうしたのですか」と尋ねてみるとその方は

 

 「私はオーキニーに来て、斉藤さんに出会えて本当に良かった。今日で私はオーキニーに来るのは最後になるの。」

 

 笑顔でそう言われました。

 

 突然でビックリしたのですが、引っ越しか何かと思い尋ねてみると、そうではないと言われてから、こうお話しされました。

 

 「結婚式の日、斉藤さん○○ちゃんと私に主人の職業の事聞いて来たでしょ・・・・ショックだった。」

 

 意味が解りませんでした。頭が真っ白になり体の中の心臓の音が強く感じました。 

 

 「斉藤さんは今までそんな事聞かない人だと思っていた。そんな人じゃないと思っていた。」

 

 電報の事で失礼が無いように軽く聞いたつもりだった事がその方をとても傷つけてしまったのです。

 

 最後に求められた握手には全く力が入りませんでした。

 

 その方の一番大切で一番素敵な日に良かれと思って考えた私が出来る最高のプレゼントは、その方を多いに失望させる最悪のプレゼントとして渡されてしまいました。

 

 「余計な事をするんじゃなかった。全ては自分のエゴだった。」とひどく落ち込み、次の日から何が正解なのか分からないくなり接客する事が怖くなってしまいました。

 

 自分の発言、行動、今まで自分を支えていた自信が消えました。人生で初めて潰れそうになりました。

 

 それからお客様がお帰りになられる際、「今日の私の接客で不快に思われた事があり、もう来てくださらないのでは」という不安から毎回嗚咽しそうになりました。

 
 それから今までやれていた「喜んで頂ける接客」ではなくなり「嫌われない接客」になっていきました。

 

 判断力が低下し頭での整理がつかなく記憶力が弱まり、予約ミスをしたり行うべきはずの予定を忘れるようになりました。

 

 頭で考えている事が口から出てこなくなり、呂律(ろれつ)が回らなくなりました。

 

 時を同じくして土地や美容室の移転、住居の問題が思っているより大幅に進まず、その事も輪をかけて全てに出口が見えなくなりました。

 

 こんな状態である事をお客様に知られたら経営が出来なくなってしまう。家族が路頭に迷う事になるのでは。そう言った恐れが出て来て家での子供達や妻とのコミュニケーションが取れなくなりました。

 

 その間にも「移転」という出来事で子供達の進路、学区変更の手続き、銀行融資、土地の売買、登記の問題、家や美容室の間取り。それらの事を考えなければいけないタイミングと重なり、妻と子供達の将来の事を考えると「今の自分が果たして皆を正しい未来へと連れて行けるのであろうか」と夜な夜な頭がいっぱいになりやがて不眠症になりました。

 

 そして余裕がなくなり、くだらないブログを書く事が出来なくなったのです。

 

 ボロボロでした。

 

 色々な人に今までの苦しかったことや乗り越えてきた経験談等を聞きに行き、「自信を取り戻せる方法」的な本を買いあさり只ひたすら方法を探しました。

 

 少しずつ、自分が苦しんでいる事は別に珍しくもなんともなく人間なら誰しもが与えられる試練なのだと言う事が分かり、心が軽くなりました。

 

 そして何よりこんな私に、ご来店いただいているお客様方は皆、優しく接してくださいました。

 

 否。いつも優しく接して下さっていた事、いつも励ましてくれていた事を今頃になって気が付けました。

 

 ボロボロの私を横で見ながら妻も自分も大変なのに、私に一所懸命前向きに考えられるように声をかけてくれました。

 

 たまに逆に傷つけられましたけど、そんな彼女だからこそ元気を取り戻せました。

 

 人生で初めて精神的におかしくなった時に、本当に大切にしないといけないモノが見つかりました。

 

 人間は人それぞれに与えられたクリアしないといけない「課題」があると思います。

 

 その形が小さかろうが大きかろうがそんなことは関係なく、その人にあった「気付き」を与えてもらえる課題。

 

 私の人生では、たぶんこの一年間がその大きな課題の山場だったのだと思います。

 

 これも今より前に進むための必要経費なんだと言い聞かせるようにしました。

 

 お客様を傷つけてしまった接客は、どこかで満足してしまっていた営業姿勢を見直すための試練だったのでは無いか。

 

 今までやってきた美容、そして歳をとってからの5年、10年後の仕事をしている自分たちの姿を考えさせられたのは「目標を更に上に設定する為」の切っ掛けを与えられたのでは無いか。

 

 土地や家の問題が先に進まない事も「家と土地を生涯をかけて守り抜く決意があるのか」という事を問われた試験的なものでは無いか。

 

 全てはこれからも格好良く生きていく為の必要経費なんだと言うことが分かりました。

 

 

 それから、少しづつですが要約呂律(ろれつ)が以前までとはいかないまでにも回復していき、頭で考えた最適な言葉が引っかかりながらも口から出てくれるようになってきました。

 

 無くしてしまった「自信」は本当は要らないモノだったのかな。以前の調子に戻ることはできなくなりましたが、新しい調子を作っていける必然的な事件なのかな、と思えるようになりました。

 

 こんなブログを書いてしまってプロ失格かも知れません。

 

 これを見て「そんな弱気な美容師に、私の大切な髪を任せてられるか馬鹿野郎。」そう思われていると思います。

 

 ですがこのブログは、自分の気持ちを整理するために書いております。

 

 私。私たち夫婦の人生をかけての仕事は皆さまを笑顔にする事であり、今学んでいるそしてこれまで学んできた学問と技術は、全てお客様を喜ばせるための必要経費。

 

 未だ家と新店舗の問題は長引きそうですが、とりあえずどういう結果であれ、あと半年後には自分ももっとパワーアップしていると思います。

 

 もうすぐ平成が終わり(現在平成31年4月22日)令和という時代に変わり、くしくも同時に斉藤家にとっては「新しい環境の始まり」が目白押しの年号になるので、それまでに気持ちの整理をしておきたくブログを書きました。

 

 くだらないブログを書いて少しでも皆様に「くだらない奴」と思われたいのですが、余裕が無いとこれほどまでにくだらない事すら出てこないのかと言う事も知れました。

 

 くだらない事が出来るしあわせ。くだらない総ての事に感謝をしないといけなかったのです。

 

 と言う事でマイナスオーラ満載のブログは今回で終わり。もう二度とマイナスブログ略してナスブロは書きません。

 

 調子が出てきたら「うんこブリブリ」「オナラぷぅ」等躊躇せず発言できるくだらないオッサンに戻っていきます。

 

 皆様どうぞこれからもくだらなくない美容を追求するくだらない店主がいるオーキニーをどうぞくだるまで宜しくお願いします。

 

 さあ頑張るぞ。

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2019.04.04

 いつもご利用いただきまして有難うございます。

 

 誠に申し訳ございませんが家庭の都合(娘の入学式)で以下の日程でお休みを頂いております。

 

 4月5日(金)

 

 ご迷惑をおかけいたしますがよろしくお願いいたします。

 

 

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2019.03.19

 日頃オーキニーをご利用いただきまして有難うございます。

 

 誠に申し訳ございませんが、子供達の卒業、卒園式に伴い下記の日程を臨時休業とさせていただきます。

 

 3月20日(水)

 

 3月23日(土)

 

 ご迷惑をおかけいたしますが何卒よろしくお願いいたします。

 

 

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