バイオハザゥドン

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2015.12.09

 あとどれくらい正常でいられるのか分かりません。

 

 私の身体を蝕(むしば)ぶモノ。残された時間はとても少ないのかも知れません。

 

 どうしてあの時何も考えずに愚かな行為に及んでしまったのか、と考えない時間はありません。

 

 私の身に何かあったら、そう言った事態に備えてせめてもと思いこのような手記を残す事にしました。

 

 全ての始まりは4日前の朝でした。

 

 12月6日(日)

 AM7:20 昨日のパーティーの疲れもなく気分のいい目覚めの朝を迎える。

 

 AM10:30 店の後片付けの為家族と共に店に行きパーティーで残った寸胴を発見。

 

 AM11:45 中に残っている「芋煮」を昼食に食べるが味がしみて美味しく満足。

 

 PM3:00 寸胴を家に持ち帰り中の出汁を使い夜にカレーうどんにして食べようと提案。

 

 PM20:00 部屋にこもりひたすら銀河の平和のために兄と連絡を取り合いレーザーピストルを撃ちまくる。

 

 PM11:00 就眠。

 

 12月7日(月)

 AM7:00 朝。妻が昼前から用事で出かけるため昼食は自分でうどんを寸胴に入れて昨日に引き続きカレーうどんを食べる事に。

 

 AM11:55 カレーうどんを作って食べるも何か小腹がすいて台所を物色。二切れの食パン(端のほう)を発見。

 

 PM0:10 パンをカレーに付けて食べているとパンの所々にシミの様なモノを確認。調べてみるとどうやらカビのようだ。慌てて捨てるもすでに半分位体の中に入れてしまった。

 

 PM3:00 帰宅した妻がパンの残骸を発見。事の一部始終を報告する。

 

 PM6:10 母が水炊きの用意をするも何故か気分が優れず食事も程ほどにバスルームに向かう。

 

 PM6:20 体の節々に奇妙なダルさと傷みを感じる。

 

 PM10:00 今晩は銀河の平和を守る事を断念。目をつぶるも2時間程眠れず、体中が悪寒に包まれる。

 

 PM10:10 体温を高めるためユニクロで爆買いしたフリース素材のタオルケットを多量に羽織るが悪寒は取れず眠れない夜を過ごす。

 

 12月8日(火)

 AM5:00 吐き気を催し依然として悪寒が取れない。

 

 AM8:30 いつもなら息子を保育園に送るが妻にお願いして、尚且つ妻の車の助手席に乗り任務地に移動する。

 

 AM11:00 お腹を下し、任務中レストルームを往復する。この頃から排泄物が飛散し始める。

 

 PM2:10 排泄物に変化が現れ始め、グリーンハーブの様な色になり飛散から噴射に変わる。

 

 PM3:15 何故だか心のどこかに人である事に対しての限界を感じ始める。

 

 PM5:00 少しでも動くととても良くない事が起こりそうな緊張感を任務中何度どなく経験する。

 

 PM7:35 這う這うの体(ほうほうのてい)で帰宅。以前として悪寒や吐き気は納まらないが何故だか無性に空腹感に包まれる。この後にもおよそ20分間隔で陣痛のように排泄作用が働きレストルームに駆け込む。

 

 PM8:20 妻からオムツを薦められるが流石に一蹴する。どうやら彼女は私の身体よりも洗濯が心配の様子。

 

 PM9:15 寝室にこもり眠りに入ろうとするが体が震えだして自分を押さえられない。

 

 PM10:00 陣痛が15分間隔になり、排泄物もイエローハーブの様な色に変化。

 

 ここからは時間を覚えていません。

 

 意識がもうろうとして時折幻聴、そして知らない間にうめき声を出しているように感じ始める。

 

 体のアチコチがむず痒くなり調べてみると奇妙な痣(あざ)のようなモノが出来ていたような気がしたが気のせいだった。

 

 家族が寝静まった中、レストルームを行き来していると息子のオムツを発見。妻の言葉を思い出して悪魔で安眠の為に恥を捨てて試しに装着を試みる。

 

 そもそも入るわけがなかった。

 

 肉。

 

 何故か無性に肉が食べたくなる。

 

 台所へ行って明日の昼食用であろう生姜焼きを貪(むさぼ)り喰う。

 

 物音がして母親が台所へ来て凝視され「何をやっているのか」との問いに危うく襲い掛かりそうになる。

 

 自分が抑えられない。

 

 寒い。

 

 体温が物凄い速さで奪われていき口からはうめき声しか出なくなった。喉が渇く。

 

 タスケテ。

 

 ・・・・

 

 12月9日(水)

 

 無事に朝を迎える事が出来ましたが、今日一日はたして自分が自分のままでいられるのか分からないです。

 

 出来る事なら誰もいない所でひっそりと暮らしたい気持ちです。

 

 本日いらっしゃるお客様。

 

 万が一、私に異変を感じたらシャンプー中であろうが毛染め中であろうが御構い無しに逃げてください。

 

 私が人でいられる間に。

 

 そして皆様にも一言。

 

 私のようにならない為にも、この季節でも、奴らに油断せずに細心の注意を払って下さいね。

 

 とりあえずゲップが止まらなくなったら要注意です。

 

 恐ろしやバイオハザード。

 

 ちょっと痛い記事も平気で書いてしまうウェスカー斉藤でした。

 

 お腹痛い・・・・・うががぁががぁ。

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