おはようございます。
太郎さんの奥様の身体から、私の妻と似たオレンジ色のオーラが出ているのを感じ取ってしまった男斉藤です。
オレンジ色。それはナチュラルボーンの色。
閑話休題。
今日は新しいオーキニーのスタッフである「太郎さん」について少しお話したいと思います。
オーキニーの朝は早くに始まります。
以前までは私はお店に9時過ぎに出勤していましたが、彼と一緒に働くようになってから、1時間早く出勤するようになりました。
しかし私がお店に到着する8時過ぎにはいつも既に彼がお店の準備を済ませて一人練習を始めています。
太郎さんは滋賀県の雄琴の仰木の里という場所に住んでいます。
本当に遠くからわざわざオーキニーまで働きに来てくれて今時感心な若者です。
因みに彼の通勤手段ですが。まず家から「おごと温泉駅」まで徒歩で結構かかるらしくそこまでバスで通っているそうです。
おごと温泉駅から電車に揺られJR山科駅に到着。
しかしここまでは普通でここからが問題。
その山科駅からオーキニーまで。距離にすれば1.5kmほどになりますでしょうか。徒歩だと大人の足で15分位。
その距離を彼はこの4か月間、ずっと地下鉄東西線に乗って210円の運賃を往復代支払って通勤していました。
私が思うに、山科駅から地下に潜り地下鉄を待って御陵駅に到着後、また再び地上までの階段を昇る時間を考えると、恐らく普通に旧三条通を歩いてきても然程変わらないような気がしたので何度かアドバイスさせていただいたのですが、彼は一向に首を縦に振らず「朝の数分は貴重」と言う事と「乗り継ぎが大変」という理由を私に涙ながらに訴え続けてきました。
最初のうちはこの事をネタにお客様を利用して少し弄ってました。
お客様に「久保田君が山科駅から地下鉄に乗り換えてる」とお話しすると、大抵の場合は私の思惑通り皆様「ありえない」と言う私への追い風(彼にとっては向かい風)の言葉をかけてくださいました。
その言葉が積み重なり、やがて太郎さんを追い詰めていきました。
最初のうちは、お客様に対しても「乗り継ぎの時間が一つ変わると家を出る時間がかなり早くなってしまうのです」と弁明していた彼の口から、1週間ほど前に「考慮してみます」と言うセリフが飛び出しました。
そして先日、彼を交えてお客様と会話をいしていると、このタイミングを待っていましたという、いかにも嬉しそうな表情な彼がこう言ってきました。
「旧三条通りに最近牡蠣の店やお寿司屋さん等の新しいお店が増えてますよ」
瞬間、徒歩通勤をすでに始めている事を私に遠回りにアピールしている事は薄々感づいてしまったのですが敢えて無関心を装いました。
そして今朝、そんな彼がついに「徒歩通勤をし出した」と満を持して切り出してきました。
本当は結構嬉しかったのですが、あくまでもクールに先ずは疑ってかかり、別に凄い事でも何でもないよ、と冷たくあしらいました。
しかし少しショッキングな顔をされた感じがしたので、興味がないような素振りを見せながらあくまでクールに会話の流れで「まあ健康にいいから良いんじゃない」と言いつつ、返し刀で「そういえば最近何時位にお店に来ているの」と軽い気持ちで聞いてみました。
彼の口から「7時半にはお店に来ている」と告げられました。
へえ。7時半に着くように徒歩で山科駅から20分かそこらか。
山科駅までJRが15分でそこまでバス。バスの乗り継ぎが悪いのは聞いていたから恐らく家からなんやかんやで30分はかかるよねたぶん。
ん。と言う事はですよ・・・
私「ひょっとして家を出るの6時半くらいなんじゃ・・・」
その問いに対して彼は眉毛のあたりに嫌悪感を露(あら)わにして(た様に見えました)私に
太郎氏「そうですね。最近結構頑張って早寝するようにしてます。」
と言いました。
私「・・・・いや。ちょっと早すぎるんじゃないかな。一本遅い時間で来ればいいんじゃない。」
太郎氏「いえ。この朝の一人での練習時間は僕にとって掛け替えのないものなので。」
そっか。そんなふうに思ってたんだ。いや。そんな時間にいつも出勤してたんだ知らなかったよ。
そっか。なんかね。なんかそんなつもりで言ったんじゃないんだよ俺。
ホント。軽い気持ちで言っただけなんだよ。
しかしそんなエンジェル斉藤の気持ちとは裏腹にデビル斉藤が彼にこう言いました。
「よし。第一歩やんおめでとう。いつかその努力が、歩いて良かったと心から思える日が来るから。」
彼は苦笑いしながら「はい。そうなる気がします。ありがとうございます。」と私に言ってくれました。
けど。
なんかゴメンね。
面倒くさい男だけどこれからもよろしく。
やましなす皆様ご機嫌麗しゅうございますか。
今回は2月の頭に私に起こった悲劇とそれに伴って知る事の出来た人の優しさについて端的に書きたいと思います。
では端的に。
事の発端は私の娘と息子が起こした些細な事でした。
「お父さんごめーん」「ごめんなさい。」
帰宅するなり子供たちが謝ってきました。
車に乗っている際、姉弟喧嘩をしてしまい車内の部品を破壊してしまったとの事。
車内に様子を見に行くと、運転席と助手席の中間のダッシュボードがパカッと開いていました。
どうやら開く部位のジョイント部分の爪がボキッと折れている様子。
「だからいつもあれだけ車の中で暴れるなっていったやろ」等と子供達を叱ろうとしました。
「ほら。お父さん絶対に怒るよ。」と妻が言ってくれたお陰で、逆に優しくなれました。
「二人ともケガはなかったか。壊れたものは仕方がないな。お父さん直しておくわ。」
カッコいい事を言ってしまった手前、早めに直さないといけないと思いました。
応急処置としてはがれた爪の部分に裏面をシールでとめられる小さなケーブルフックを代用品として使用しました。
案外ピッタリフィットしてくれました。
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「もう直ったで。お父さん凄いやろ」と言って自慢した私。
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予想通りの「お父さん流石」という言葉を頂けご満悦。
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しかし優越感も束の間。
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その後のドライブ一発目に衝撃でパコッとシール共々剥がれてしまいました。
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子供達から「なおってへんやん」と白い目を頂きました。
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「お父さん流石」の声よもう一度。
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ジャパンで激安の接着剤を購入して再チャレンジ。
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早速修理するために夜遅くに車に乗り込んで買ってきた接着剤を取り出しました。
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接着剤の口の部分、全く穴が開きません。
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勢いをつけて力を入れて穴を開けました。
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中に入っている接着剤が勢いよく破裂しました。
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接着剤の着地地点にはサイドブレーキがありました。
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私の車のサイドブレーキはボタン式でした。
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ボタンの小さな溝に入り込んでしまった大量の接着剤。
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焦って後部座席のティッシュを取り出して一心不乱に拭きました。
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ティッシュが接着剤にこびり付き状態は悪化。
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そのティッシュを取るのに費やした時間は1時間。
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無慈悲に大量に残る接着剤跡。
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サイドブレーキのボタンが動いたのを確認出来たので一安心。
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ジャパンに戻って「シール剥がし」というスプレーと糊(のり)を購入しました。
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全く取れずシンナーの匂いだけが残りました。
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その2日後、悲劇は起こります。
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妻「ちょっと広観さん。車のサイドブレーキが全く動かないんだけど。」
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妻からの怒りの電話。
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雨降りで出勤に車を使おうとしたところサイドブレーキボタンが下がらないとの事。
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回りが臭い汚い。と追加で怒られます。
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営業後急いでブレーキを見に帰りました。
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押せど引けどもびくともしないサイドブレーキを確認。
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千本通しや歯間ブラシを使用した後、手に負えない状態だと認識。
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翌朝、お世話になっている京滋マツダの渡鍋さん(仮)に連絡。
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渡鍋さん(仮)「とりあえずサイドブレーキは電子ロックなので、アクセルふかすとブレーキ解除されると思うのでやってみてもらっていいですか。」
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やってみました。
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私「ぶーんががががってロック掛かって全く動きません。少し怖い。」
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渡「あぁ。それダメな奴です。エンジンまで接着剤入ってた場合、最悪エンジンごと交換で数十万円も覚悟しておいてください。」
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数十万円て。
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私「なんとか助けてください。」
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渡「うちのお店、今日と明日お休みなんで見れるの最悪明後日になります。」
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最悪は続きました。
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二日後、仕事を抜け出して京滋マツダに行き車の状態を見て頂きました。
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メカニックの方「エンジンは大丈夫ですが、コンパネ(だったと思う)は最悪です全とっかえしないとだめだと思います。」
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見積書には4万と言う最悪な文字が書かれていました。
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来月のニンテンドースイッチ購入は諦める事になりそう。
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落ち込んで財布を見ていた私に、渡鍋仮さんが近づいてきて「とりあえずお店まで最悪お送りさせていただきます。」と声をかけてくれました。
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昼休みでご飯を食べる時間を利用してついでにお店に向って送ってくれると言う優しい渡仮さん。
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二人で社用車に乗り込みました。
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お店の近くまで来てから自分の財布がポケットに入っていない事に気が付きました。
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即座に渡仮さんが京滋マツダに連絡を取ってくれました。
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渡「どうやらテーブルの上に忘れ物で財布が置いてあったそうですUターンしますね。」
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泣きっ面に赤っ蜂。
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マツダに財布を取りに戻り車に戻ろうとすると、メカニックさんが飛び出してきました。
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メ「丁度良かった最悪さん。何とかなりましたよ。」
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慌てて運転席を確認しに行くと何やらほじくり返した形跡があり、ボタン動作が復活していました。
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コンパネ(と思う)取り換えなくて済みました。
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そして再び渡仮さんに送ってもらわず済みました。
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仮「斉藤さん。もう忘れ物は無いですね。」
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私「はい大丈夫です。本当に何から何まですみませんでした。」
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動くようになった自分の車に乗り、マツダを出てすぐの信号待ちをしている私の元に、息を切らした渡仮さんが近づいてきました。
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「斉藤さん、傘。傘。」
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助手席に傘を忘れていたそうです。
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耳を真っ赤にした私は、そのまま店には戻らず西野のパン屋さんでパンを10個購入して再びマツダ(仮)に向けて車を走らせました。
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渡仮さんは既にランチを食べに出掛けていました。
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何度も顔を見せる私に「おかえりなさい」と笑顔で迎え入れてくれるマツダスタッフの皆さま。
・
スタッフさんの人数には、パン2個程足りなかったのですが本当にありがとうございました。
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今度からは接着剤はジャパンではなくデイツーとかで高価なモノを購入します。
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あと大事なのは夜暗くなってから車内で作業しない事。
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そもそも自分で何とかしようとしないで素直にマツダに行きます。
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財布もチェーンつけてズボンにつけておきます。
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傘は・・・ごめんなさい名前と電話番号書いておきます。
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次、8年後に車を買い替えるときは勿論京滋マツダ山科東野店で新型車CX78-2を購入しますのでその時には又力になってください。
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これからもよろしくお願いします。
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因みに運転席と助手席の中間のダッシュボードはまだパカッとなったままです。
・
端的という意味が良く分からない最悪な男斉藤でした。
山科ス皆様。少し暖かくなってきましたね。
いよいよ明後日に大阪ドームにて妻と娘が「三代目」のライブに行くのですが、今更になって「電車の乗り方わからない」だの「そんな遅くまでかかるの」だの「お母さんと二人は超不安」だのと、ほざき出して「だから言ったのに」と言う結末が見え隠れしてきた動物占いペガサスの男斉藤です
細木数子さんの本で言うと+の火星人らしいです。
話はさておき、私は読書が人並みに好きです。
買いあさっているほどではないのですが、月に2冊くらいは新しい本を購入して読んでいます。
先日、いつも新しい情報を届けて頂いている美容のディーラーさんから頂いた会報に本の紹介がされていました。
その本の題名は「誕生日大全」。
既にご存知の方も多くいると思いますが、私がその本の名前を目にしたのはそれが初めてでした。
その本が言うには、なんでも「人は誕生日によって運命が方向づけられている」との事。
占いなどは信じない方なのですが話題作りにでもなればいいなと思って早速取り寄せてみました。
いやこれがすごいんです奥様。
一通り自分と自分の身の回りの人物の誕生日を調べてみたところ、面白いくらいに性格や職業がピッタリ当てはまっていました。
ちなみに私は昭和49年10月10日生れなのですが、参考までに抜粋してみると
長所 統率力がある 創造的である 楽観的である 強い信念を持っている 独立心がある 社交的
短所 高圧的 嫉妬深い 自己中心的 高慢 対立しやすい 抑制が効かない 短期である
とまあこんな感じです。
長所はさておき、短所は悔しいくらい当たってるじゃんインジャン麻雀。
細かく書くと著作権にかかわるのでお伝えできませんが、この他妻や太郎君など調べてみると事あるごとに大爆笑。
ついでに占いに詳しい母親に見せたところ「ナニコレ怖いくらいに当たってるやんプーやんバーミヤン」と言っていました。
別段この本ですべてが決定づけられているとは思いませんが、お友達や家族での団らんの中で結構利用できそうなネタが盛りだくさんなのでご興味がある方はご来店時にどうぞお気軽にお声かけてくださいね。
短所だけ抜粋してお知らせしますので。
え。それだけですが何か。
おはようございます斉藤。愛車CX-5のサイドブレーキが接着剤で固定されてしまい、動かなくなってしまって半泣きになっている男斉藤です。
先週とあるお客様との会話の中で「斉藤さんって家で家事を何か手伝っていますか」と尋ねられました。
以前までの私なら「毎朝コーヒー豆を挽いています」と答えていた事と思います。
私はその時のその問いに対して「毎晩洗濯をしています」と答えました。
それを聞いたお客様はいたく感心して下さっていたのですが、なんと言うかこう良心が少し痛みました。
いえ。洗濯をしているのには間違いは有りません。そこだけ摘まんで聞いて頂ければ「優しいご主人」という勘違いもして頂けることだと思います。
結婚してからつい最近までやっていませんでしたし、それどころか偶にしか洗濯物を畳んでいないのに洗濯を手伝っている事を過大にアピールしていました。
そんな私が何故最近になって急に洗濯をやり始めたのか。
始まりは昨年末にアイリスオーヤマという家電メーカーのホームページを覗いたのが全ての始まりでした。
毎日家事をこなす妻を助けるため、夫である男性の役目として一番重要なのは「妻をどれだけ快適にしてあげられるか」だと考えるのは当たり前の事。
例えば、毎日食事を作ってくれている妻のために高性能なフライパン、掃除をしてくれている妻のために高性能な高圧洗浄機等があれば便利ですよね。
そんな私が、昨年末にアイリスオーヤマのショッピングサイトで「高性能な加湿器」を購入しました。
マンションに引っ越してから初めての冬を迎えるにあたって、いつも家族の健康を第一に考えてくれている妻が風邪などの予防として毎日のうがい手洗いを全員に実践させていたのですが、その効果をより確かなものにするためでした。
リビングの入り口付近にデーンと置かれた加湿器は最初こそ「わぁありがとう。いいじゃん。」等と言う声をかけられていたのですが、稼働してみるとそれ程乾燥していない環境な事が分かり、設置から四日程で息子のパジャマとパンツを上に置くだけのモニュメントと化してしまいました。
その加湿器を購入した際に、必要でもないLEDライトやシェルフなどを同時に購入してしまった事で、アイリスオーヤマで会員限定のクーポンが大量に届くようになりました。
気が付くとポイントが15000ポイント程溜まっていたので、そのポイントを使用して妻のために「高性能な除湿器」を購入しました。
私達夫婦は共働きなので休みくらいにしか昼間に洗濯を干す事が出来ません。
なので基本部屋干しなのですが、生乾きを少しでも回避するために洗濯用にも使える除湿器を購入したのです。
「わぁありがとう」と言いながらお腹の中で「又ゴミになるモノを買って来たぞ」と思っていたであろう妻も、初めて使用した日の夜に
「ヒロミ。ありがとう。あれかなり除湿してくれるから乾くのが早くなったよ。」
といたく感動してくれて、久しぶりにヒット商品を妻にヒットさせて私も嬉しくヒットな状態になりました。
それからと言うモノほぼ毎日除湿器を稼働してくれるようになったのですが、果たしてどれだけ除湿してくれているのかという性能が私にはわかりませんでした。
妻は毎朝4時に起きてウォーキングを済ませてから洗濯機を6時半くらいに回し始めます。
朝に洗濯機を回すのには訳があり、浴槽の水を吸い出して洗濯に利用するのですが、ラストの私がお風呂に入るのが9時半過ぎで、その時間は妻のお休みタイムになるからです。
そして7時半頃に私が出勤した後、要約洗濯を干して除湿器を稼働させていました。
仕事が終わり息子を迎えに行った後、大体5時半頃に洗濯物を畳み、その除湿機の中にたまった水を捨てていたので私がその効果を目にすることは出来なかったのです。
その効果をどうしても見たくなった私が出した答えが「自分の入浴後に洗濯機を回し、寝るまでに干して翌朝除湿器のタンクを確認する」というモノでした。
翌朝妻がウォーキングに出掛けるのを確認してから調べに行くと、私の満足感を満たすのには十分過ぎるほどの水がタンクに溜まっていました。
何事もなかったかのようにさり気なく寝室から出てきた私に対して、オマケで期待していた「妻からの洗濯してくれて有難う」と言う言葉にさらに満たされる私の心。
「ん。別に。」と不愛想に答えながら自分の終えた仕事の様(物干しの状態)を横目でチラッと確認してみました。
あれ。
何か違和感を感じた私。
妻がトイレに行った瞬間を狙って、その違和感を間近で確認するために洗濯物に近寄りました。
原因はすぐにわかりました。
私が干したはずの息子と娘の厚手のズボンが裏返されていました。
コーヒー豆を挽きながら「なぜ裏返されたか」を考えていて、勘の良い私は「恐らく内側のポケットが乾きにくいからであろう」と言う考えに至りました。
勿論妻からその事を教えられて訳ではなかったのですが、私の中でナニクソ根性が発動してその日の夜も続けて洗濯機を回しました。
なんやねん。有難う言いながら足りてへんやんケ。
そう思いながら学習した通り、厚手のズボンを裏返しに干して朝を心待ちに眠りに着きました。
妻の口から再び発せられる夫への感謝の言葉とこぼれる笑顔。
心の中で「これで完璧やろ。アンタはええ旦那と結婚できて良かったな。」とドヤ顔の私の目に飛び込んできた違和感リターンズ。
妻が寝室を掃除しに行ったのを見計らって即座に確認しに行ったところ原因がわかりました。
私が干したはずの靴下の向きが上下逆さまになっていました。
確かに口をピンチに挟んだはずなのにつま先が挟まれていたのです。
なんやまだアカンの。
妻の笑顔の裏に隠された感情。勿論そんなモノはないかも知れませんが何となくピンと感じ取った私。
その日の夜。三度洗濯に挑んだ私はズボンを裏返し靴下の向きを逆さまにして布団に入りました。
次の日の朝。
又違和感を感じた私は妻の行動のタイミングを気にせず確認しにいってその原因を突き止めました。
組立ての立てかけ式タオル干しに干されたバスタオルの干し方が、棒1つ使用ではなく棒3本使用に広げられていました。
そして更に次の日の朝。
今度はかなりハイレベルだったのですがクリップがいっぱい付いている小物干しの加重バランスが若干直されているのに気が付きました。
万全を期した5日目。
ハンガーとハンガーの空間が洋服の厚さに合わせて絶妙に空いているのに気が付けました。
その後も除湿器に近い場所に乾いて欲しいであろう娘の体操服や厚手のジーパンを位置する事。次の日の天候も考慮して予め乾燥機を30分だけでも回した方がいい事などを学習させていただきました。
10日目。
ついに初めて私が干した状態のまま(だと思いたい)で朝を迎える事が出来ました。
私は両手を挙げて大声で「エイドリアーン。」と叫びました。
コタツに潜ってテレビを見ていた息子がびっくりし過ぎて泣きそうになっていました。
今まで妻が私が行った洗濯に対してアドバイスをくれた事は一度も有りません。
妻はただ「ありがとう」と感謝の気持ちを私に伝え、その後にひっそりと自分の正位置まで修正を加えていただけです。
要は私が勝手に腹を立ててこだわっているだけ。
柔軟剤の量や湯を吸い取るホースの設置状態。
柔軟剤は入れすぎるとタオルなどは吸水性が悪くなりますしホースもしっかり伸ばした状態でお風呂に入れておくと巻くときに水がドボドボ垂れてきません。
と言う訳でいつの間にか洗濯をがちょっと楽しくなりました。
疲れている時は少しでも早くお風呂に入らなければいけないという気持ちになり、酔っぱらって帰って来た時はせめてタイマーセットしてからじゃないと気が張って寝れなくなりました。
ひょっとしたら総て含めて妻の考え抜かれた手法かも知れませんが、何となく自分に習慣として出来る家事が見つかって良かった気がします。
これ何だろう何だろう。そう思っていてふと気が付いたのですがこの一連はアシスタント時代に「先輩のお客様をブローした際に黙って直されていた時」と似た気持ちです。
元をたどれば全く美しくない心から始まりましたが、お客様にも言ってしまった手前取りあえず死ぬまで自分の仕事としてやっていきたいと思います。
因みに「それ(洗濯)だけで偉そうに言うな」と見て頂いている奥様方に思われている事は十分承知の助。
洗濯ってなかなか奥が深いんですね。
と言う訳で誰かお勧めの柔軟剤教えてください。
リュウケンからケンシロウ、ジョナサンからジョセフ、そして亀仙人から孫悟空。
承太郎は修行をする事なくスタンドを発動。孫御飯はスーパーサイヤ人に変身でき、流れ星銀は絶・天狼抜刀牙をいとも簡単に習得しました。
流れゆく時代の中、常に次の世代へと引き継がれそして語り継がれていく素晴らしき伝統や伝承が多くあります。
おはようございます。ポリンキーの美味しさの秘密がそろそろ知りたい男斉藤です。
教えてくれますかジャン。
幼少の頃自分でアレンジして作った飲み物がありました。
私は勝手にその大好きだった飲み物を「ヤクルト牛乳」と名付けていました。
作り方はいたってシンプル。250mlのコップにヤクルトを一本(65ml)とそれを二倍希釈するように牛乳を入れつまり130mlになるように混ぜるだけ。
余談ですがヤクルトが一本65mlなのは乳酸菌が1mlに10億個存在するらしく人間の身体に一日に必要な乳酸菌が65億個だからだそうです。
これが絶妙にヤクルトの美味しさを引き立て、且つ牛乳の香りをマイルドにしてくれ挙句体になんとなく良さそうな飲み物になるのです。
美味しさを家族や友達に認めてもらえる事は一度もなかったのですが、私はその飲み物を極めて好んで口にしていました。
妻と私の元に娘が誕生して3歳の頃。もう頃合いだろうと思い満を持して娘にそのヤクルト牛乳を作って飲ませてみました。
「おとうちゃんこれムチャおいしいわ」
満面の笑みを浮かべて美味しそうに飲む娘を見て、初めて他人に自分と言う存在が認められた気がしてとても幸せな気分になれました。
それからと言うモノ娘が「のどがかわいた」と言う度に極めて好んでそのヤクルト牛乳を作って飲ませていたものです。
そんな中とある冬の寒い日の事です。妻が娘によく牛乳をレンジでチンして飲ませていたのを見て「いやこっちの方が美味しいに違いない」と思い立ち、ヤクルト牛乳をレンジでチンして彼女に差し出してあげました。
ホットヤクルト牛乳を口にした娘はとたんにオエッと言う声と共に苦虫を噛み潰したような顔になり「いらんわ」と言い残して、それ以来ヤクルト牛乳を口にすることが無くなりました。
ヤクルト牛乳を温めると恐ろしい化学反応が起こると言う事を知れました。
以来、私は私の中でのヤクルト牛乳作成意欲の私を封印することにしました。
時をしばらくして、我が家に私と瓜二つの容姿の息子が誕生しました。
息子は大の牛乳好きで、明治のおいしい牛乳という少し高価な牛乳を1日1ℓは飲み干しています。
そんな息子が最近ヤクルトを牛乳と並行して飲みたがるようになりました。
ふと蘇る私の中で封印した何か。
「いやまさか」という私と「或いは」という私が混在している最中、とあるCMが流れていた時の事です。
CMは「Yモ〇イル」という携帯会社のコマーシャル。出演しているのは2017年1月現在日本でブームになっている「ピ〇太郎」というアーティストでした。
不意に立ち上がり腰でリズムを取り出した息子が踊りを披露し始めました。
息子「お父さん。みててなぁ。」
「チャチャチャらチャチャチャらチャチャチャらチャァ」
「アイハバぎゅうにゅう」
ん。
「アイハバやくるとぉ」
何っ。まさか
「おぅん。ぎゅうにゅうやくるとぉ」
おおぉぉお。
「アイハバやくるとぉ アイハバぎゅうにゅう」
そそれは・・・
「おうぅん。やくるとぎゅうにゅう」
「ぎゅうにゅうやくるとぉ やくるとぎゅうにゅうぅ」
「おぅん。ぎゅうにゅうぎゅうにゅうぎゅうにゅうやくると」
神よ何と言う事でしょう。
最後「ぎゅうにゅう3に対してやくると1」の割合なのが残念ですが、息子は誰に教わるわけでもなく私の編み出した「ヤクルト牛乳」を口にしたのです。
そろそろ封印が解かれる時、その事を許される時が近づいて来た。
私「蒼君(息子)。ヤクルトと牛乳好きか。」
息子「うん。すき。」
私「お父さんも小さい頃ずっと二つとも好きやってん。どっちも美味しいもんな。」
息子「うん。」
私「でもな。お父さんな。もっともっとすごい事知ってんねん。」
息子「なんなん。」
私「あんな。ヤクルトとな牛乳混ぜるとな。蒼君今まで飲んだことないムッチャおいしい飲み物になるねん。凄いで。飲んでみるか。」
息子「うん。おとうさんアオクンのんでみるわ。」
頭の中で、良家のお屋敷で和室の奥に飾られた代々伝わる名刀テルマサ(仮)をいよいよ子孫に伝承する図をイメージしながら、慎重に繊細に当時の気持ちに戻ってヤクルトに牛乳を注ぎました。
危うく「テルマサは使い方によっては人を殺すことも生かすこともできる」等と訳の分からないことを言いそうになりましたが、飲み終わって息子が笑顔で一言こういいました。
「おいしい。アオクンいっきにのんでしまったわ。」
おまえは間違いなく私の息子だ。
これで赤カブトもきっと倒せるはず。
その後、映画のグレムリンの三ケ条のように念入りに「レンジで温めてはいけない」と言う事を口酸っぱく息子に伝え無事に伝承の儀を終える事が出来ました。
息子よ。後は頼んだぞ。
50年。いや100年後。私がいなくなった世の中で私が見ることの無いであろう私の血を受け継いでいる子孫たちが笑顔でヤクルト牛乳を飲んでいる姿が目に浮かびました。
と言う事で昨日は少しだけ歴史が作られていく瞬間の楽しさを学べた良い休日でした。
ちなみにシーフードミルクヌードルがそうであるように、このヤクルト牛乳も私は大丈夫ですので大塚〇薬さんでも大正製〇さんでもどうぞご遠慮なくパクってくださいね。