出す大切さ

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2017.12.06

 おはようございます。皆様におきましても年末が近づいてきて色々とお忙しい毎日を過ごされている事と思います。

 

 ちょっと今回は気味の悪い話になるかもしれませんので予めご了承ください。

 

 最近、よく歩行者や自転車に乗りながらや独り言を話している方がいらっしゃいますよね。

 

 結構大きな声だったり楽しそうな表情で話されたりしていますが実はあれらは電話をしている人達がほとんどです。

 

 皆様もご存知と思うのですが、電話(スマートフォン)はいつからかハンズフリー(ワイヤレスで会話ができる)機能が当たり前になり、耳にイヤホンやヘッドセットを付けて快適に電話をしている人が多くなってきています。

 

 つまりその方たちは冝保愛子さんや小田無道のような力を持っているわけではなく、他の誰かと普通に会話をしているだけ。

 

 これも文明の進化の姿です。

 

 先日、営業中に自分の無力さを知る機会があり、家に帰る道すがら自分を叱咤激励するために本気の独り言をブツクサ言いながら歩いて帰っていました。

 

 まあ気持ち悪い男ですこと。

 

 「もっと出来るやろ。なんかあるやろ。自分何やってんねん。」

 

 そんな事を呟きながら渋谷街道から山科郵便局の方向への抜け道を歩いていると、素晴らしくタイミングが悪い状態でバッタリ以前オーキニーをご利用いただいていたお客様に遭遇しました。

 

 なかなかの声で呟いていたので恐らくは変な人と思われていた事でしょう。その方は私の顔を見るとハッとした表情になり

 

 「あ。おおきにの・・・・」

 

 と苦笑いしながら優しく声をかけてくれました。

 

 非常に気まずい気分にはなったのですが、せっかく声をかけて頂けたので独り言をやめてこう言いました。

 

 「あっ。すみません・・・あ。ていうかお久しぶりです。」

 

 その後その方は見てはいけないものを見てしまったような表情で「失礼しますね。」と言いながらそそくさとその場を立ち去ろうとしました。

 

 反対方向に歩いて行かれるその方を背中に、私は続けざま

 

 「ちょっと待って。わかってる。だから頑張っていかなあかんやろ。」

 

 と独り言を続ける選択をしました。

 

 「うん。うん。ちゃうて。自分の事は置いておかんとあかんて。」

 

 私は今独り言を言っていたのではなくワイヤレスで会話をしていた、と思わせる卑怯な手段を選びました。

 

 勿論聞いてもらえてるかどうかなんてわかりません。ただ離れた後に気持ち悪い思いをさせるくらいなら何%かの確率でもいいので「独り言じゃなかったのね」と思われた方がその方に失礼ではないと思いその可能性にベットしました。

 

 そして遠ざかって行っているであろうその方の姿を追う事なく、すでに役目は終わっているのに何故かその話を続ける私。

 

 「ほんまか。ほんまに全部出し切ったんか。うん。うん。せやろ。ほら。」

 

 気が付けば、そのまま私の心の中でデビル斉藤とエンジェル斉藤(久々登場)が現れて初めてであろう「具現化」を果たし、私の口を通して会話をしていたのです。

 

 「な。まだまだやったやろ。せやねん。そう。頑張れるな。」

 

 五条通を通り自宅近くの公園を抜け、実に多くの人とすれ違っていたのにも関わらず会話をずっと続けていました。

 

 人によっては凄い怖い人が歩いていると思われていたと思います。「毒食わば皿まで」になってしまい、すぐにやめてもいいはずなのに独り言を対話方式で続けていました。

 

 気が付くと「頑張らなあかんな。頑張ろうな。」という言葉ばかりを口にしていました。

 

 いつしか自分の心が前向きになっているのに気が付きました。

 

 あれ。ナニコレメッチャ使えるやん。

 

 何か又良く分からない話になりましたがそう思ってしまいました。

 

 

 人に相談する事は出来ない悩み。誰かに話しても伝わらないような想い。

 

 そう言ったものが多くなってくる時期があります。

 

 自分の頭の中で整理しようとしても纏(まと)まらず、ドンドンと深みにはまっていく事があります。

 

 とりあえずまず口に、顔に、外に出す事が大切だなと思いました。

 

 勿論、聞いてくれる誰かがいてくれるともっと良いと思いますし、聞いてくれる誰かが居てくれる有難さをより感じる事が出来ると思います。

 

 誰も聞いてくれないから。そう言った思いで独りで抱え込むことが一番いけないと思いました。

 

 まず出してみる事。少しでも前向きになれるのなら出してみる。

 

 出して前向きになれたら、聞いてもらうための予行練習が出来たと思って、そこから誰かに聞いてもらうよう努力する。そうするともっと前向きになれる。

 

 そのための独り言なら多少の不気味さは山科の神様なら目をつむってくれると思いました。

  

 人生や時間は後戻りする事が出来なくて、前に進む事しかできないようになっています。

 

 一刻でも早く前を向く事。結局最後には前を向かないとそこから進めないんですもんね。

 

 と言う事でこれからも怪しまれない程度に、特にお酒を飲んだ後はハンズフリーを演じてみようと思います。

 

 演じている最中に道でバッタリ出くわした時はどうか皆様見捨てないでください。

 

 余談ですがそれからというものハンズフリーの人達は、実はそれにいち早く気が付き実行している素晴らしい人ではないか。そう言った目で見えるようになりました。

 

 年末まであとわずか。ご挨拶が出来ていないお客様もいらっしゃる事と思いますが、どうかよいお年をお過ごしください。

 

 独り言推奨委員会会長斉藤でした。

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