人一人通れる雪の轍(わだち)では満足できない女性の物語。
やましなすオーキニャーの皆様実にお久しぶりなブログアップとなりました。先日お客様のお勧めで五条イオンの凄く当たると有名な占い師さんに占ってみてもらったところ、この世に生を受けた瞬間からどうやら「気遣い」の達人になるべき運命だったことが判明した男斉藤です。
誕生した日と時間で人間て殆どの人格が形成されるものなんですね安西先生。
報告すべき出来事は山のようにあるのですが事務作業とイベント作成の為全然ブログを書く時間がありませんでした。又今年もこれを機にちょくちょくくだらない文章を書き始めたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
1月末に山科、いや日本各地にとてつもない寒波が襲来して人々の生活を脅かす事態が発生しました。
皆様にも記憶に新しい出来事だと思いますが、その日の朝はいつもより早く起きて6時半頃から一人でお店の準備を終えて、小一時間程三条通からお店へと続く道の雪かきをしました。
幅にして1m程の人的轍(わだち)を東西に掘り進んだ事により汗と雪まみれになったので着替え直し漸く一服つけて暫くしてお客様のお迎えの時間となりました。
早速朝一のお客様から「お店の前の道雪かきしてくれてたんですね。ご主人がされたんですかご苦労様です。」とのお声をいただきました。
謙遜しながら「大したことじゃない」と答えた私の中でやって良かったと喜びの感情が飛び跳ねていたのは想像に容易い事。というか気遣いの達人ですから当然の事をしたまでです。
その後お昼に遠くからご来店予定だった妻担当のお客様からキャンセルの電話が入り、妻の時間に2時間程空きが出来ました。
その時間を使って妻が店の前の人的轍の左右に積もっている雪を再びかき始め、広い轍を作り始めました。
その動作は雪国出身である事を思い出させてくれるには十分すぎるほど手際良く、私も店内で仕事をしながらではありますが感心せざるをえません動きでした。
その後妻の担当のお客様がご来店され、シャンプー台で妻が準備をしている際お客様が同じように妻に尋ねてこられてました。
「店の前の道、雪かきしていただけたんですね。足場安心して歩いて来られました。」
大雪の中皆様のそういったお声がどれだけ暖かく感じれるの事でしょうか。雪かきしてよかった。そう心の中で感じ思っていた矢先、妻がその方に応えました。
「さっき私のお客様がキャンセルになって急に時間が出来たんで全部一人でやっちゃいました。雪かきは慣れてましたけど久しぶりにやったら疲れますね。」
・・・
そこへ私の担当のお客様がご来店されて又同じようにフロントで轍についてお話しされてきました。
「歩きやすかったです。あれご主人大変だったでしょう。」
私はその問いに対して少し自分の中に違和感を感じながら
「いや。私はちょっとやっただけでさっき妻が一所懸命雪かきしてくれました。」
と自分の中の何かを抑えながら答えました。
その後妻の業務時間が終わり、妻は店の外で楽しそうに子供たちと雪ダルマを作っていました。
窓越しに見ている時、夕方ラストのお客様が来店され、又同じように「道キレイに整備されてますね。あれ気が利きますよね」と声をかけてきて下さいました。
私は「全部妻のお陰です。」とだけ答えました。
妻は間違ってない。女性の力で大変なのにお客様の為によくやってくれました。それだけの良い話。
しかし何故だろう私は何に対して悔しい思いになっているのであろう。
雪は時に自分という人間のスケールの小ささを感じさせてくれます。
私の広観という名前。物事を広く観る心を持つ男に育ってくれるよう両親がつけてくれた素晴らしい名前。
自分の名に恥じないよう、今年もまだまだ足りない自分を成長させられるよう励みたいと思います。
やましなす皆様。新年こうやってブログを書けるこの感動、この感謝の心を持って新年のご挨拶に代えさせていただきたいと思います。
本年も皆様にとって素晴らしい一年となりますように。
と言う事で改まったご挨拶はこれ位に。今年もやってまいりましたオーキニー恒例の「お年玉キャンペーン」のお時間です。
「キャンペーンは初めて。」そんな方のために簡単に説明しますと、ブログを読んで頂いている方を対象に簡単なクイズを出題して正解者にはもれなく割引券をプレゼントするというお得な企画なキャンペーンなお年玉であります。
節約しないといけないと税理士の先生からも注意を受けたばかりですが元旦というめでたい今日だけは無礼講。皆様を喜ばすためそして皆様に愛されるために産まれて来た男のサガと宿命です。大城先生も目を瞑ってくださる事でしょう。
さて置き張り切ってお年玉を獲得してください。
2023お年玉ブログキャンペーン
問題
去年オーキニー及び斉藤家に迎えられた猫の名前は何でしょうか。
正解者にはオーキニーで使える500円分の金券をプレゼントいたします。(有効期限2023年2月末)
お一人様一回のみのご参加。
答えが分かった方で既に「ライン友達」登録してる方はO-Keyneeラインのコメント欄に「○○」とひらがなもしくはカタカナ2文字になるように答えを書き込んで下さい。(注:絵文字や「。」「くん」「ちゃん」など余計なものを付け加えると弾かれますのでいつもご丁寧なM.Sさんは特にご注意下さい。)
答え例 「テト」「そら」「ペソ」ひらがなかカタカナで。
誤った例「答えは○○です。今年もお願いしますね」「○○。いつもありがとうございます」「○○でしょうか」余計なものアカンて言うてるやん。
まだライン友達登録がお済みでない方はコチラ↓
又未だライン登録をお願いしても嫌やって頑な方がいれば、そんな人は答えを手紙で書いて送ってください。
あと、友達同士でラインで「オーキニーのラインで○○て書いて送ってみぃ。安なるで」とか送信しあうのもやめてください。
「うわっこの人絶対今教えてもらってキャンペーン訳分からんと送ってきたわ」ってモロバレですから。
※ちなみにオーキニーラインのレイアウトが少し変わりました。ライン画面の左下にキーボードマークがありますのでそこを押してからメッセージを入力ください。
突然ですが私は二八蕎麦が好きです。
小麦粉の割合の味もそうですが二八蕎麦は名前が「昔一杯16文だった蕎麦の由来がシャレの2×8=16」からも来ているからです。
私の人生のモットーは二八蕎麦。
「2割不快にさせても8割に喜んでもらえるなら良い」「どこかシャレがきいている」
そば粉と同じで人生100%で打とうとすると、まとまりづらくなり茹でた時(出来上がった後)に切れやすいという欠点があります。
去年の年末に漫才のお笑いで日本一になったコンビさんが「毒舌漫才」を披露して見事優勝を果たしました。
言葉や文字は人を優しい気持ちにさせたり愉快な気持ちにさせる力を持つ半面、簡単に傷つける事や不快にさせる力をも持っています。
例外なく口数が多く言葉が足りない私は今までも色々な人を傷つけたり不快な思いにしてきました。
それでもどこかで誰かが喜んでくれるなら二八蕎麦。頑張って風味を損なわずコシがあり続けたいと思います。
残念ながら今年もこのブログで二割の方を不快にさせる事だと思いますがどうぞよろしくお願いいたします。
それでは本題の方のキャンペーンクイズ頑張ってください。
いつもオーキニーをご利用いただきまして本当にありがとうございます。店主の斉藤です。
3年前のちょうど今頃、世界に新種のウィルスによるパンデミックが発生しました。
当初しばらくしたらすぐに落ち着くと予想されていたこのパニックは人々の予想以上に長引いてしまい、未だ終わりが見えない状態で今後当たり前に付き合っていかないといけない認識に変わり始めています。
3か月に一度当店から配送している情報誌のオーキニー通信で、二年前の記事にて皆様に「パンデミックが終息した際、エッセンシャルワーカー様や医療従事者様の方に何かお疲れ様的なキャンペーンを行います」と私が記載していた事を覚えていらっしゃいますでしょうか。
いつまで経っても収束しない状態に、どのタイミングでキャンペーンを行えるのか見計らっていたのですがどうやらこの先も難しそうで、それ以上に医療従事者様やエッセンシャルワーカー様だけでなく、ありとあらゆる職種の方が「お疲れ最中」という状態になってしまいました。
当初はお客様の中でお仕事が大変であろう方達のリラクゼーションの為に「ヘッドスパ無料チケット」等をプレゼントすることを考えていたのですが、この先も続く事そして一回リラックスさせたからといって又すぐ新たな種が拡大する可能性があることから、違ったものを分け隔てなく皆様にプレゼントする方向にさせていただきました。
話は変わりますが、四年前の令和元年にお客様に日頃の感謝の気持ちを込めてオリジナルの日めくりカレンダーを贈らせていただいた事がありました。
そのカレンダーがなかなか好評だったらしく現在でも大切にご利用いただいている方も多いようで、とてもありがたく思っております。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが私の母親は書道家で、美容室のいたるところに母親の作品が飾られてあります。
残念ながら私はその才能を受け継ぐことなく今日まで成長してきたのですが、東京の美容室に勤めていた頃、美容の技術と理論の講師として全国に講習に出張してステージに立ち沢山の受講者の前でしばらく公演させていただいていました。
その頃講習用に「今よりもっと人前で魅力ある会話ができるようになる為には」というテーマで独自で勉強していた時期があったのですが、その甲斐あって「言葉」の持つ大きな力とその魅力を知るようになり、以来素敵な「言葉」と出会う度にその言葉を手帳やスマホに書き留める習性がありました。
私も人並みに苦悩や葛藤挫折が今までの人生であったのですが、その手帳を開き言葉を見返す事によって幾度となく心の病から救われて来ました。
以前オーキニー通信でも一度載せていたことがありましたがそういった素晴らしい言葉は今でもお客様と会話をする際、多く引用させていただいています。
長くなりましたが、今回のキャンペーンでは皆様に少しでも今よりもっと元気が出ていただければと思い、それらの私の好きな「標語」「格言」を母親の「書」の作品にして、新たな「日めくりカレンダー」をプレゼントしようと企画しました。(前回の日めくりカレンダーは母に選んでもらった言葉でした)
作成途中段階のものですがこんな感じになります。
ヘッドスパ等リラクゼーションの時間の提供より、長く皆様のお力になれればと思い気持ちを込めて、言葉も1日1日にふさわしそうな言葉を選んで合わせ出来るだけその時のお気持ちに寄り添えるように選び何度も何度もやり直し時間をかけて完成しました。
ちなみに余談ですが一作品だけ師範の資格を持っている高校生の娘に書いてもらっています。その作品の日にち及びあえて娘に書いてもらったという言葉にも注目して又よかったらご来店時のネタにでもしてください。
プレゼント期間は本日より2月末までの二か月間(期間を過ぎると増刷等も出来なくなりますので期限切れの場合はご了承ください)今号のオーキニー通信に引換券を一枚、ご家族でご来店いただいている方へは引換券が二枚入っていると思いますので宜しければぜひご利用ください。※お子様を除く
ご来店いただいた際に引換券と交換でプレゼントさせていただきます。(※施術をされず引換券を持ってご来店いただくだけでもプレゼントいたします)
今年も残すところあと数日となりました。
各々方に色々なことがあった1年だと思いますが、こうしてお互いに年末を迎えられるだけでも本当に素晴らしいことで感謝の気持ちしかありません。皆様どうぞ良い年末をお過ごしください。
来年も又さらに良い年になりますように。
美容室の窓から見える公園の遊歩道で木々達が秋の色味を映し出しながら年の背が近づいている事をそっと教えてくれます。
柔らかな日差しに少し肌寒い風が時折そよぎ過ぎ上着や肌着の選択に迷ってしまう今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
知的に見えそうで実際間違った語句の使い方が織り交ざっていて訳の分からない文章なのだと何人の人が気付いてくれるでしょうか。ドタキャンにより急に時間が出来た男斉藤です。
妻が京都に来てくれてから早いもので17年が経過しました。
ご存じの方も多いと思いますが、妻の実家は長野県の信州中野という地域で日本列島だと「中部地方」関東に属しています。
彼女は18歳で上京して東京の美容専門学校に二年間通っていたので方言(口調)はずっと標準語です。
家庭でも仕事中でもそれは変わることなく飛び火して息子と娘も何故か家庭内で標準語をよく使っています。
私は18歳の頃に上京して働きながら美容の通信教育を受けたのですが二十歳になる前にはすっかり話し方が京都弁ではなく関東の標準語になっていました。
しばらくして全国に講習に出張するようになったので、その影響により今でも講習や結婚式のスピーチ、司会進行等大勢の人前で話すときは自然と標準語が口から出てきます。
それに比べて妻は今でも一切関西弁を口にしません。
ごくごく稀に「そんなことしたらあかんよ」=「↓↓↓→→↓↓↓↓↑↓↓」のように「こと」でやや上げ「か」で最上イントネーションを添える独特な関西弁を使いますが残念ながら優しく見ても認められるものではありません。
嗚呼多分此の人は生涯属色に染まる事無く天然色の儘老いて行くのであろう。
疑うことなく長年連れ添ってきました。
先日とあるお客様からある朝のニュース番組の話を聞きました。
そのニュースによると何でも最近では関東の若者たちの間で「知らんけど~~」という言葉を変に使用することが流行っているという話でした。
通常我々京都人いや関西人は話の流れでこの「知らんけど」というフレーズをよく使用しています。
その殆どは、自分が体験した事ではなく人から見たり聞いたりした話をまるで自分の話のように会話に出すときに使う会話のキャッチボールが好きな人種によるテクニカルな手法として日常的に用いられます。例えば
「セブンイレブンの炭焼き地鶏なんやけど値段のわりに結構香りがしっかり入ってて鳥の生産者の人が餌に何かこだわって飼育されてるみたいで某人気焼き鳥やのクオリティでめちゃお買い得らしいで。知らんけど。」
と、このように。文章をご覧の皆様は恐らくすぅっと頭に入ってくる極々普通の会話です。
お客様の話だとテレビでやっていたのはこれを
「山手線の渋谷駅混んでるみたい。知らんけどぉ。」
等と使うとの事。
うん間違ってる。会話を楽しむ出だしの発言というものではなくコレじゃただの適当な発言にしか聞こえない。
話に食いつきたくなる「チラリズム」も無いし、そこに知識を被せたくなるような「くすぶりズム」も一切なく「ふーん」「へぇ」という感想しか出てきません。
「渋谷駅は今混んでる」なら確かな情報として有用ですし、百歩譲って「渋谷駅なんだかウォーリーの仮装した人でごった返して混んでるらしいよ知らんけど。」なら十分チラリズムもくすぶりズムも刺激されます。
関東の若者よ。それは間違った文化である。
その話題を持ち出されたお客様は「関西人として美しく思えない」と強く訴えられ、私も激しく共感しました。
しかしその話で盛り上がったのち私とお客様、常に向上心ある二人は「我々は関西そして京都に健やかに産まれて豊かに育てて頂き感謝しかない」という結論に達するという大団円を迎えることが出来ました。
その後まったりとした空気が二人の間に流れたのですが、ふと妻の事を思い返しある事実に気付いた私は雷に打たれたような衝撃を受けました。
妻は家庭や仕事中に会話が盛り上がっている際、話の主導権を自分(妻)が持っている時にある口癖を使う事がここ数年多くなっていて気になっていたフレーズがありました。
「この間なにかうちの主人がうちのトワ(猫)にモーションをかけてくる野良猫がいて、その声を聴いたトワが聞いたことがない鳴き声を出してたそうですよ。いや私もよくわかんないんですけどね。」
今までは横で聞きながら「よく知らんのに言うんかいっ」と顔で無関心を装い心で突っ込んでいたのですが、これは私という不完全な人間の浅はかさ以外の何物でもなかったのです。
そう不動と思われた純真無垢な彼女の心は、私が思い違いをしていただけですでに芯の部分を関西に売って、いや置いてくれていたのです。
よくわかんないんですけどを関西弁にすると、そう答えは一つ知らんけど。
妻よすまない拙(つたな)い私をどうか許しておくれ。
長い間貴女に対して私は取り返しのつかない勘違いをしていたようです。長く待たせてしまったようだけど今漸く真実を見る目を取り戻せました。
知り合いもいなく頼るところもない京都に身体一つで嫁に来てくれ最初の頃はさぞ大変だった事でしょう。誰にも相談できず独り悩み苦しみながら自分を保ち、その中で郷に入って従う心を扉を努力という字で乗り越えて来てくれていたのですね。
改めて素晴らしき京都へようこそありがとうステキな奥様。
そしてお帰りなさい私。何よりY様いつもホンマおおきにです。
皆様、中でも妻が担当させていただいているお客様。すでに私以上に妻の事を理解してくださっている方ばかりだと思いますが
なにかうちの主人がこの間うちのトワにモーションをかけてくる野良猫がいて、その声を聴いたトワが聞いたことがない鳴き声を出してたそうですよ。いや私もよくわかんないんですけどね。
=
なんかうちの相方がこの間うちの子が野良にモーションかけられてなんやきっしょい鳴き声だしよったって言ってましたわ。よう知らんけど。
のように脳内変換して聞いてあげてください。そして私が至らない時はそっと「違うで奥様こう言ってはるんやで」と傷付かないようにご教授ください。
これからもお店共々どうかご贔屓によろしくお願いいたします。
知らんけど。
カンフー(クンフー)とは
中国語で「功夫」。本来の中国語ではゴンフーと発音され、広東語ではグンフーであり、それがアメリカに伝わった際に英語の発音で「クンフー」となり、その後、日本にやってきて「カンフー」となったとされる。つまり、「カンフー」も「クンフー」も読み方が違うだけで同じものを指す。
ブルース・リーやジャッキー・チェンの中国拳法を使用したアクション映画が日本でも公開され、人気を博したことから、中国拳法など武術イコール「カンフー(クンフー)」のイメージがついてしまったが、実際の意味は、学問であれ料理であれ努力したことにより成果をあげたことをいい、個人の努力の量や訓練の成果そのものを指す言葉である。
你好终于开始有秋天的感觉了。我是齐藤最近鼻毛变白的男人。
うぅん。中国語で書いたら誰にも訳が分からないであろうなと思いましたが、最後の文章は漢字で何となく意味が解りそうなものなんですね。気になった方は勝手にコピペしてグーグル翻訳で変換してみてください。https://translate.google.co.jp/?hl=ja(Google翻訳)
息子がカンフー教室に通い始めました。
彼は小学1年生からサッカーを習っていたのですが、性格的に攻める事が苦手で勝ち負けよりかは人を楽しませる事に楽しみを見出す人間だという事が見えてきたので、父親としては兼ねてから娘のようにダンスで表現力を身に着けエンターテイナー寄りに行った方が彼の為になるのではと思っていました。
しかし姉と同じことをさせられたり比べられる事を嫌うのでダンスは嫌、と頑なに拒み続けていたのです。
きっかけは私が休みの日に見ていたネットフリックスの少林寺三十六房という映画でした。
隣でニンテンドースイッチで遊んでいた息子がいつの間にか私が見ている映画に共にくぎ付けになり、劇終(香港映画のエンドの意味)の後トイレから一向に出てこなかったので「何をしていたのか」と聞いたところ「トイレで修業をしていた」と満面の笑みで答えてくれました。
その後日から、私が仕事が終わりリビングに戻るとかなりの確率で「少林寺三十六房」の映画を繰り返し見ている姿を見るようになりました。
一緒にお風呂に入ってる時も急にシャワーを冷水に変えてマイクロバブルヘッドのつまみを横に倒して強ストレートの水流を患部にあてがい「うぅ。はいっはいはいっ。」とまゆを歪ませながら両手を前に突き出してカンフーのポージングをとったり、ランドセルと中身が詰まっている手提げの袋を片手づつで両腕で持ち上げ、手を地面と水平に伸ばして「はぁっ」と腕をプルプルさせている姿を見ていると何だか不憫に思えました。
そんな中お客様のお子様がイオン五条でカンフーを習い始めたと聞き「これだ」と思い一緒に体験入門しに行きました。
先生は帽子をかぶって自転車にまたがるとそのまま映画に出てきそうな中国人の徐言偉さん。日本のカンフー界では有名らしく教え方を見ていると子供の頃に見ていた八本足や蘇化子(そかし)の師匠がジャッキーに教えていた空気感そのままで、見ているこっちの方まで足を蹴り上げたくなってきます。
「オオ。アオイ君スゴイヨォ。サッカーヤッテル子デココマデ身体ヤワラカイヒト見タコト無イヨォ。」
習わせる気満々で褒めちぎる先生の蛇拳のような連続口撃に息子も至極ご満悦。その日のうちに入門を決めたのは言うまでもありません。
ちなみにと思って聞いてみたのですが、やはりキッズカンフー教室ナノデオトウサンハ一緒ニハ習エナイヨォという事で万が一の確率にかけた私の希望は叶えることが出来ませんでした。
という事で現在一緒に入るお風呂で10歳の息子にカンフーを習っている48歳の父であります。
仕事がもう少し落ち着いたら一緒に社交ダンスを習おうかと妻と話していた私の心はすでにカンフーに支配され始め、現在夫婦で太極拳を習わないかと切り出そうという心の道をたどっています。
とりあえず息子に頑張ってもらうため目下「スネークモンキー蛇拳」「クレイジーモンキー笑拳」「スピリチュアルカンフー拳精」等カンフーの代表作を一緒に見直し、私より先に親指と人差し指だけでクルミを割れるようになったら私の家督をその時点で総て譲りたいという話も先日彼にしたところであります。
とりあえず小学校卒業までに気功拳か百裂脚を覚えてもらってお客様方に披露できるよう促しているので今しばらくお待ちください。
ハイっ。違ウコウっコウダヨォ。ソォウ凄イ。
くぅ。かっこいい。羨ましすぎる。