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2023.08.12

 お客様各位

 

 いつもご利用いただきましてありがとうございます。

 

 以下の日程にて夏季休暇をいただいておりますので大変ご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします。

 

 8月13日(日)~17日(木)

 

 休業中はインターネットからのみご予約可能となっております。
 https://2.onemorehand.jp/o_keynee/

 

 その他の連絡は、確認に時間がかかるかもしれませんがサロンの公式ラインからよりお願いいたします。

 ラインお友達登録はこちらより

 

 皆様もどうぞ良い夏をお過ごしください、

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2023.08.08

 やましなす皆さまご機嫌いかがでしょうか。かつて「ゲームの大様」と呼ばれ(自称)ていたにもかかわらず、家族でマリオカートだ遊んでいる時、本気を出しているのに子供たちに負けてしまうようになった男斉藤です。

 

 突然ですが私はディズニー映画とスタジオジブリ、そしてドリームワークスのアニメが好きで、まだ世の中にDVDなるものが存在する前からバイト代を使って一本13000円くらいしていたディズニーやジブリ作品のビデオテープを買い集め、ディズニーに至っては「字幕版」と「吹き替え版」両方をそろえて本棚に並べたりしていました。

 

 そんな私ですが、先日の休みの日に娘と二人で話題になっている(インターネットにて賛否両論ある)宮崎駿監督作品「君たちはどう生きるか」を観てきました。

 

 既に見終えたお客様達から「オーキニさんも早く見てきて感想を聞かせて」とお願いされてたので簡単にレビューさせていただきます。

 

 未だこれから夏休みを利用して鑑賞に行く予定の方も多くいらっしゃると思いますので、例によってこのブログではネタバレを極力含まないように考慮しつつ素直な感想だけお知らせしたいと思います。

 

 私はこの作品の同タイトルである吉野源三郎原作の「君たちはどう生きるか」を学生時代、そして大人になってからの計二回読んだことがあるのですが、そのオマージュは作中に一瞬だけ出てくるだけで全くの別モノ。吉野氏原作の作品にあったコペル君の父親のセリフや言葉のような誘導は全くない作品です。

 

 しかしながら今まで数多く宮崎監督作品を観てきましたが、これほど強烈なメッセージ性のある作品はありませんでした。

 

 最初私も理解しようと物語の主を探すために躍起になっていましたが、途中から「なるほど。これはそういう映画なんだ」と察して楽しみながら見ることが出来るようになりました。

 

 久しぶりに自分に前向きになれ、そしてこれからの子供たちに何を伝えて行けばいいのか強く背中を押された気分になれました。

 

 僕はこう生きて来たけどきみたちはどういきるの。

 

 情けない話ですが私は今の世の中の流れが苦手です。そして子供たちがそういう世の中を生きていかなくてはいけない流れに嫌悪感と罪悪感すら感じています。

 

 流れず思いのまま生きて行って欲しい。

 

 成功と言う形のない言葉に対して誰かが歩いてきたような安全を確保された同じ道を選んだり、形が決まっている風景や見た目だけの食べ物のために同じ写真を写すという行為だけの為に喜びを感じる現代。そしてそれを他の人と同じように平然とアピールして当たり障りのない評価に一喜一憂する流れは一体だれが作ったのでしょうか。

 

 自分の意志或いは意思ではない行動。自分を大切に思ってくれる周りの人よりも見た事のない遠くの誰かを参考にして誰もが体験できるモノを真似して体験する。

 

 勿論そんな若者たちばかりではないですが、そういった人が目立つ時代になってしまっている気がします。

 

 自分にしかない積み上げられない人格と言う積み木を、自分なりの解釈で積み上げてこそ「楽しい人生だった」と言えるのではないでしょうか。

 

 色々な人がいて様々な形で社会と繋がっているからこそ世界は美しいのではないのでしょうか。

 

 私はこの作品を見て初めてディズニーの「不思議の国のアリス」を見た後の何とも言えないフワッとした感覚と、そういった「自分の感性をこれからも大事にしていかなければいけない」という強い意志を与えてもらったような感覚を二つ同時に感じてしまいました。

 

 うまく言えませんが巨匠が残した最後のクラッシック音楽作品を聴いたり名画を見た後、又酷くメッセージ性の強いミステリー小説を読んだ後のような感覚。

 

 今週の金曜日に劇場にてパンフレットが発売され始めるそうですが、そこに描いてある答え合わせがどうであれ、何の情報もないままこの映画を見れた事、そして二回目なのに一緒に見に行ってくれ、独自の感性で「めっちゃおもろい」と感じれるように育ってくれた娘に感謝しつつ、これからの人生にこのヒントをうまく活かしていきたいと思います。

 

 私的レビュー ★★★★★★★★★★ 条件付き満点(宮崎駿監督の最後の作品だったとして)

 

 

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2023.07.26

 やましなす皆様いかがお過ごしでしょうか。妻と付き合ってから初めて顔合わせに行った長野の実家で何故かカラオケに連れて行かれ、お義父さんの歌う「東京砂漠」にハモリで下パートを寄せて歌ってしまったお陰で、帰省する度にお義父さんにカラオケに誘われるようになった男斉藤です。

 

 私は20代の頃カラオケが趣味でした。

 

 東京で働いていた頃、仕事納めの週末は結構な確率で誰かしらからカラオケのお誘いを受け、「歌手なりきり衣装セット」をリュックに常備して松田聖子様やカールスモーキー石井、将又欧陽菲菲などの衣装に着替え歌っていたところ、いつの間にか会社では美容の腕を買われるより宴会部長としての需要だけが独り歩きしてしまった苦い過去があります。

 

 そういえば飲んだ後のカラオケって上手かろうが下手であろうが、そして誰が歌っていたであろうが「最後に歌っていた歌」がいつまでも耳に残ってしまう現象がありますよね。

 

 私の場合、同期入社した「殿下」というあだ名の老け顔の五反田支店長に上り詰めた男が、いつも最後に「サントワマミー」と言う歌を〆で歌っていたので今でもその曲を聴くと、若い頃慣れないのに頑張って飲んでいた薄いカルーアミルクの味を思い出し苦いビールが飲みたくなります。

 

 最近ほぼ毎日、早朝にウォーキング&ストレッチをしているのですが、どちらかと言えば健康のための「歩く」という行為よりも勉強のための「聞く」に重きを置いてモチベーションを保っています。

 

 皆様は「オーディブル」というサービスをご存じでしょうか。

 

 オーディブルとは通販大手のAmazonがサービスの一環として行っている「定額料金で本を読み放題で読める(耳から聞ける)サブスクリプション」のスマホのアプリの事です。

 

 最近中々自分の時間が確保できず且ついざ読もうとしても目が疲れていて読む気力が失われてしまい、興味があり購入していた本が溜まる一方になってしまったので「ながら」ができるこのサービスを利用する事になったのですが、とても充実した時間を過ごせるようになりました。

 

 最初の頃は普通の文庫本を聞いていましたが、今では何故か自己啓発的な作品を多く聴くようになっています。

 

 その中で脳科学について解説している作品がありそこで「脳には最後に見た(聞いた)ものを強い記憶としてとどまらせる親近効果」というものと、聞いたもので暗示にかかる「プラシーボ効果」。イメージを実際に行動として伝達する「ミラー細胞」というものがあるという解説をしていました。

 

 なんか難しそうな話になりそうなので分かり易く言うと、要は「カラオケで『残り10分になりますので』という連絡が入ってから最後にチョイスした歌が楽しい歌だったなら皆楽しい気分でお開きができて、その後の人生もハッピーになる」という事らしいです。

 

 ですので24時間テレビでZARDさんの「負けないで」が流れて応援したくなってしまうのもそのなんちゃら効果や細胞の働きのお陰。つまり一緒にカラオケに来ていた誰かを明日から頑張れ、と励ましたいのであれば「明日があるさ」や「上を向いて歩こう」を最後の曲で歌ってあげると実際に効果がでるという事になります。

 

 人によってはライザップのブーッップ、ブーッップ、チャラッチャッチャチャラッチャッチャ~という音楽が流れると何となく食欲を我慢したくなる人がいるかもしれませんので、相方や恋人が最近太り気味だと心配するのであれば、そのテーマソングを口ずさみながら食事を作ってあげたり、酒のツマミにチータラを食べている横で何気なく口ずさんであげるのも効果があるかも知れません。

 

 お開きの前にサントワマミーばかり聞かされていた私ですが、今になってやっと当時何故か寮やマンションに帰ってから人恋しくなっていた理由が漸く理解できた気がします。

 

 そして勿論この効果は「歌」だけでなく「言葉」でも同じ事が言えるのです。

 

 お気づきの方もいるかも知れませんが、ここ一か月程私はこの効果を意識して接客するようになりました。

 

 近頃皆様ご来店の際に「あっつう(暑ぅ)」や「今日も暑いね」と開口一番に発せられる方が少なくありません。

 

 そんな時意識的に「でも○○地方みたいに豪雨の影響も受けてなくて良かったですね」「でもなんか京都の夏が久びりに戻ってきた感じがして良かったですね」と無理くりに「でも(でもぉと言ってます)」を付けてから会話を進めたりなんかしちゃったりなんかしています。

 

 そうすると確実に皆様お顔が少しほっこりした感じになられます。

 

 もしかするとその事で不快な思いにさせてしまった方もいるかもしれませんが、私たち「サービス業」は技術職としての美容業だけでなくいかにお帰りの際に「来てよかった」と思われたのかが大切な気がしていますので、意識する事はとても重要だと感じています。

 

 先日、友人と二人で飲みに行った際この「でもぉ」を楽しみながら使ってみたら結構お手軽に会話が通常以上に楽しくなり、何気ない妻との日常会話も楽になりました。(一方的になった気がしてます)

 

 昨日息子が夏休みの自由研究の課題に苦しみ途中途中で挫折しながらもなんとか作品を完成させ、横になりながら「なんでこんなの毎年やらなあかんの。5時間も疲れたし最後捨てるだけやん」と言って寝ようとしてたので「でもぉ」と口にして続きの言葉を促しました。

 

 「でもぉ・・・うーん。でもこれで自由研究終わったし気持ち楽になった。あと、結構あっという間やったから面白かったんやと思うわ。」

 

 息子はそう感想を口にしてから「おやすみ」と気持ちよさそうに眠りについていました。

 

 意味を持たすのは簡単で、どうせ変わらない想い出であれば〆は全て楽しいものにした方が豊かになりそうです。

 

 という事で25年程昔。私の同期の殿下が最後に歌っていた「サントワマミー」に意味を持たすため現在思考を凝らしています。

 

 せめて当時彼が岸洋子さんか越路吹雪さんの日本語バージョンの「サントワマミー」をくちにしていたのであれば耳にしながら何となく意味を見出せていたと思うのですが、彼が歌っていたのは誰が歌っていたのかすらわからない英語バージョンのそれ。

 

 とりあえず翻訳してみました。

 

 すべてが終わってしまった。君の信頼を失ってしまった。それは分かってるけどお願いだ。チャンスをくれ。

 僕の後悔を目にしても君は知らんぷり。もちろん君は悪くないけど大目に見てくれないか僕らが生きてきた。
 喜びの名の下に僕らが無くした愛の名の下に。君がいないと。

 愛しい人よ時の流れは重く時間も日々も希望もなく沈んでいく。

 君がいないと。愛しい人よ。君がいないと。愛しい人よ
 僕はあてどなく彷徨う。僕は迷い彷徨う。暗い空の下で。

 Sans toi ma mie

 

 はい。「でもぉ」

 

 でもこうやって時が過ぎ、急なキャンセルによって空いた時間にブログで微妙なネタに出来ました。

 

 いややっぱりこんなんしかあらへんぞ殿下。

 

 ※「サントワマミー」を聴いた事がない方はどこでもいいので是非文中の「サントワマミー」をクリックして一度聴いてみてください。そして聞かされ続けた当時の私の得体の知れぬ苛立ちを共感してみてください。

 

 

 

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2023.06.26

 やましなす皆様。毎号一か所は必ず誤字やミスが載ったまま通信(オーキニー通信)を発送してしまっている男斉藤です。

 

 バナナは抜け毛予防に効くし、祇園祭は昨年規模を縮小して開催してるっちゅうねん。ほんま詰めが甘いです。

 

 うちの息子はトイレが大好きです。

 

 「ウンチ」と宣言してトイレに入ると早くても10分、長い時なら1時間程出てきませんし、その事で姉弟喧嘩が大谷選手の打率位の割合で起こっています。

 

 まあ中から自身で作詞作曲のオリジナルソングや、大好きなアニメのセリフなどが頻繁に聞こえてきているので、別におかっぱの赤い服着た女の子と会話したり、4時44分44秒に異次元に連れて行かれたりしている訳ではないので「痔にならんように気を付けや」とだけ注意している所存であります。

 

 ある日仕事から終わって二階へ上がり、小便をしようとトイレの扉を開けた所、下半身裸の息子がカギもかけずに中で座って歌ってました。

 

 とっつぁんお帰り。

 

 ただいまやけどここでやり取りする会話ちゃうと思うぞ。

 

 カギ閉めて気張れよ。そう言って出て行こうとしたのですがハッと思い興味本位で息子に聞いてみました。

 

 なぁ。ウォシュレットいっつも使ってるか。

 

 歌の二番を歌いなおすため油断して下を向いていた息子は私の顔を不思議そうにのぞき込みながら顔を斜めに傾けて言いました。

 

 うぉしゅれっとて何なん

 

 息子が生まれて暫く共同で住んでいた実家のトイレ、そして数年間住んでいた賃貸マンション。思い起こせばトイレの脇にボタンではなく本体にひねりレバーのみの様式ばかりでした。

 

 家族4人が笑顔になる為、使っているであろうと高を括っていた我が家の「ウォシュレット付きトイレ×2台」は私の思い込みだけで不親切にも彼に対して説明不十分であり、その全てのシステム、そしてスペックさを提供できていなかったのです。

 

 私は壁に張り付いている「おしり」「やわらか」「ビデ」と書かれたボタンを指差し、彼に向って「コレや」と簡潔に説明したのち、実戦あるのみとそのシステムを体で覚えてもらう選択をしました。

 

 そのまま動くなよ

 

 そう言って息子の身を案じた私は、自分が使った事がない「やわらか」ボタンを押してそのままトイレを出ました。

 

 扉を閉め、かすかに聞こえるブゥンという音と共に少し時間が経ってから息子の声がしました。

 

 あ”ぁぁぁぁぁぁあ”ああぁあぁぁ

 

 初めて耳にする言葉でした。

 

 力強くもこもった音階。漫画等で良く見た事がある「あ”」という言葉。恐らく息子も初めて口にしたであろう声。

 

 やめてお父さん止めて

 

 あに濁音てリアルに付けれるんや、と少し感心しながら尿意の蛇口を開く準備をしていた私は、助けを呼ぶ彼の声に

 

 『止』ってボタン押したら止まるし

 

 と関心薄めに答えながら一階の美容室のトイレを使おうと階段を下りようとしていたのですが、余りにも長くトイレ内から「あ”」の声が悲痛に長く聞こえてくるので階段のコーナーを曲がったあたりで二階へ引き返し、面倒ながらも息子が懇待するトイレの扉を再び開けました。

 

 動けへんねん

 

 父親としては失格だったと思うのですが、半べそになった息子の顔を見て何故か突然笑いがこみあげて来てしまい、スマンスマンと謝りながら「押したら止まるやんけ」と「止」ボタンではなく、使った事がない「ムーブ」というボタンを押しました。

 

 ぎゃぁ

 

 うぃんうぃんと聞きなれない音の合間に一定のリズムで息子の口から出る悲鳴が数秒後、私の正気を取り戻してくれ、流石にちょっと可哀想かと止まるボタンを押させてくれました。

 

 ノズルが奥に引っ込む音がして息子が脱力した為、放水が終了したのを確認できたので何か話そうと思い私の口から出た問う言葉

 

 気持ちよかったか

 

 に対してうなだれたまま彼は何も答えず、首を少しもちあげ下から覗き込むように私にキツイ口調と恨めしい目つきで一言だけ声を発しました。

 

 出ていけ

 

 息子の私に対しての初めての感情がこもったその声を聞き、これは笑ってはいけない事態になってるな、と私は言われるがままトイレを退室しました。

 

 「お父さん、蒼くん何かあったんか」

 

 リビングから心配そうにお姉ちゃんが聞きに来ましたが私は彼女に「大丈夫。蒼くんはただ大人の階段一歩登り寄っただけや。」と簡単に伝えると、そのまま階段を下へ降り直しました。

 

 あの事件が起こってから早いもので半年程過ぎようとしています。

 

 昨晩久しぶりに、言われても鍵をかけない学習不足の息子とトイレで鉢合わせた際「おぉスマン」と言いながら扉を閉めようとして思い出し、閉まりきる前に彼に興味本位で聞いてみました。

 

 あれからウォシュレット使ってるんけ。

 

 そういう私の問いに対して、少しの間考え込んでから笑顔で彼はこう答えました。

 

 刺激が欲しい時にたまぁにかな。

 

 私は「そうかお大事に」とだけ彼に伝えて扉を閉めました。

 

 その後、罪悪感のような黒いモヤモヤしたものが私の頭の中からしばらくの間出て行かなくなりました。

 

 出ていけと言われた半年前の時は、全く感じなかった罪悪感を覚えながらしみじみと考えさせられました。

 

 教育って時には失敗するものなんですね。

 

 因みにお姉ちゃんには何か怖くて未だにウォシュレットの事を聞けずにいます。

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2023.05.24

 やましなす皆様お元気でしょうか。朝に「ウェイトコントロールソイプロテイン」なる飲み物を飲むようになって1か月。気が付くと筋肉ではなく脂肪が増えてしまい過去最高に太った男斉藤です。

 

 プロテインの所為では無いという噂もあります。

 

 という事で人生に大切なモノはリラックスです。なんの脈絡もありませんが皆様は力を抜いて生活していらっしゃいますでしょうか。

 

 私どもが生業としている美容業ですが「ヘアースタイルを整えたい」「髪を美しくしたい」という世間一般的な美容室の利用目的ではない目的をもってご来店される方がいます。

 

 中には「ゆったりとした時間を過ごしたい」という目的をお持ちの方もいらっしゃいます。

 

 そんな時間(リラックスタイム)として活用できるようになる為には当然ながら美容室内で「力を抜く」という事が大切です。

 

 我々美容師サイドでも「お客様に力を抜ける空間や雰囲気づくり」を創造する努力をする事が大前提になりますが、それらを双方が成しえる事により初めてゆったりした時間を過ごしていただけることが出来るようになります。

 

 当たり前のことを長ったらしく書きましたが、先日この春から高校生になられたばかりのメンズフレッシュなお客様が当店そして美容室に初めて御来店されました。

 

 中学を卒業するまでずっと1000円カットのサロンで散髪をしていたらしく、今日と言う(美容室に初めて行く)日を家族で楽しみにされていたそうです。

 

 期待に副えるかどうかわかりませんがカウンセリングを済ませた後、私はその方の緊張をまずは解す為に「緊張しなくていい男」である事をくらだらないトークを随所に取り入れつつアピールしました。

 

 ふとカット中にとあるお客様の事を思い出しました。

 

 当店に長年ご来店頂いている、オーキニーに美容を求めているのか単にsiriのごとく便利屋として利用しているのかわからないcairn(仮)様と言う方がいます。

 

 cairn様は私に実にフランクに接してくれているのですが、唯一シャンプー中だけは私に気を使われていらっしゃいました。

 

 毎回シャンプーの際に頭の後ろをシャワーで流すときに自ら力を入れて頭を持ち上げてくれていたのです。

 

 皆様ご存じかも知れませんが、シャンプーの際に気を使って頭をセルフパワーで持ち上げられるとシャワーの水が襟元に入り込んで服を濡らしてしまう危険性が強いので、例外なく美容師全般に非常に嫌われます。

 

 1年程前、その方に勇気を出して「ずっと言いたかったのですが頭を持ち上げてくれるのありがたいですがなるべく力を抜いて私に任せてくれるよう努力していただけますでしょうか」とやや突っ込んだお願いをしました。

 

 最初の頃は「そんなの無理」と言われていたのですが「又入ってますよ」「今日はちょっと出来ましたね」と根気よくお声をかけ続け、やがて会話さえしていれば自然に頭の力を抜いていただけるようになりました。

 

 今ではcairn様は嬉しそうにシャンプー後にタオルドライを済ませ椅子を持ち上げる際「ほら私今日も力抜けてたでしょう」と、してやったり的な笑みをこちらに向けてくるようになりました。

 

 そんな時私は意地悪でわざと気付かないふりをしているのですが、I様の人生の中で担当の美容師が一度も「力を抜いてください」とお願いしたことがなかったのかも知れませんしその行為(セルフパワー持ち上げ)が当然だと思っていらしたのでしょう。

 

 ひょっとするとそんな単純な話ではなく、頭を持ち上げる事で首の筋トレを「ながら」でされていただけかも。或いは過去に美容師に気を遣わなかったことで命を落としそうになった可能性すら残っています。

 

 なんにせよ現在はシャンプー中は力を抜く事が当たり前という認識に変わられたと私は思っております。

 

 話を戻します。

 

 高校生のお客様にとってオーキニーではなくビューティーサロンとしてのファーストコンタクト。

 

 カットを終えた私はその学生さんをシャンプー台に案内しました。(メンズの場合カットしてからシャンプーをさせて頂いています)

 

 美容師が苦手なパーカーを着ていらっしゃったのでシャンプー台でその方に、嫌味ではなく「美容師にパーカーは危険」という何故を優しく教えながら椅子を後ろに倒しました。

 

 その後お湯を出し髪全体を濡らしながら間髪入れずに説明を続けました。

 

 「えっと、この後頭の後ろのほうを持ち上げながら流していくのですが、その際若いお客様たちがよく首に力を入れて頭を持ち上げてくれるのですが、それが結構危ないことが多いんです。」

 

 そうなんですか、と答える学生さんに追加説明をしました。

 

 「痩せている体系の人だと特にお湯が背中から入っていくので、なるべく頑張って力を抜いてこちら側にゆだねる練習をする感じでお願いします。持ち上げますよいいですか。」

 

 同タイミングで首を持ち上げネープ(首筋)を流しました。

 

 「もうちょっと。おっいいですね。もっといけますよ。ダラーンと言っちゃいましょう。ナイスですね。」

 

 気分はもう全裸監督。ダイアモンド映像の〇西さんはこんな気持ちだったのか。

 

 お流しが終わり、シャンプーの時に首を持ち上げると先ほどよりも頑張って力を抜く意識を持っていらっしゃったのがわかりました。

 

 「おお素晴らしいです。あと一回持ち上げる事があるのでそん時仕上げで力抜き切っちゃいましょう。」

 

 学生さんの顔はタオルで隠されていたのではっきり見えませんでしたが、笑い声と共に返事をしてくれていたので漸くですが何となく緊張は無くなっていた気がしました。

 

 そして仕上げのお流し。少しの伸びしろは残しつつも「初級:首の力の脱力レッスン」は見事成功しました。

 

 自分が当たり前と思っている事も人によっては難しかったり嬉しかったり、それどころか知らなかったりする事ってありますよね。

 

 もしかすると待合で待たれていたお母様と家に帰られてから「あの美容師さん変な事ばかり話してきてたからもう行くのやめときよし」と話し合いをされて、オーキニーは彼の人生にとってたった一度だけの来店となってしまったかも知れませんが、きっと他の美容室では「おっこの人わかってるやん。」と思われる人生を歩んでいける事と思います。

 

 やらなきゃ良かった言わなきゃ良かった。そんな経験を散々として来た要らん事しぃの私ですが、今までの人生の中で「やっときゃ良かった言っときゃ良かった」よりかはマシという事は理解できるようになりました。

 

 という事でその学生さんが又次回ご来店された際には自分の信じた道を更に進めて今度は「中級:美容師から好かれる返事受け答えレッスン」を教授させていただきたいと思います。

 

 その学生さんがこのブログを見られることはないでしょうが担当させていただきありがとうございました。

 

 又のご来店心よりお待ちしております。

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