やましなす皆様。ご機嫌いかがでしょうか。
若かりし頃、東京の池袋周辺のカラオケやさんで４店舗ほど出入り禁止になったという恥ずかしい過去を持つ男斉藤です。
因みに十八番は松田聖子の「天使のウインク」です。
突然ですが皆様がこのブログを読んで頂いている頃、もしかすると私は留置場に入っているかも知れません。
１月２日。今年のお正月休みに事件は起こりました。
こちらのブログでもご紹介したことがあると思いますが、お正月は毎年妻の実家である長野に帰省させて頂いております。
今年も滞在時間が暦（こよみ）的に少なかったのですが、２日の早朝から車を飛ばし長野に向かいました。
今回はいつもと違い義父さんに大切な報告をしないといけなかったので到着した後、いつもよりピリッとした気持ちで新年のご挨拶をさせて頂きました。
突然ですが私には本当の父親が近くに居ません。一生懸命母親が１人で働きながら子育てをしてくれていたので、時間の無い母親に私は頼ったり相談したりという事が苦手のまま成長をしました。
ですので妻の父には「１人の男」として見てもらいたいと言う気持ちと「父親」として人生の先輩的なアドバイスを聞ける人と言う二つの意味でとても頼りにしている唯一の存在であります。
そんな気持ちで夜ご飯の時間に「どこまで心をオープンに出来て話を聞いてもらえるであろうか」と言う期待と不安を抱きながら食卓の時間を迎えました。
「住宅ローンを組んで家を建てます。」
自分的に一世一代の判断をした経緯。覚悟の気持ち。葛藤。そんなものを聞いてもらおうと思っていました。
空気がそれっぽい雰囲気になり始めたので言葉を切り出した矢先、電話が鳴り応対する奥の廊下の方からお義母さんのただならぬ声が聞こえてきました。
義母「えぇ本当に。ちょっと待ってて。お父さんとすぐに向かうから。」
お義父さんが何事かと尋ねた所、血相を変えながら居間に入って来たお義母さんはこう言いました。
「○○さん（義父の義理の兄）が餅をノドに詰まらせて病院に運ばれて、さっき亡くなっちゃったんだって。」
余りにも突然の出来事で一気にお酒を飲んで語らいでいるような状態では無くなりました。
話しを詳しく聞いたところ、今より数時間前に近くに住んでいる介護状態になっている義父の義理の兄がベットでくつろぎながらお餅を食べていて喉を詰まらせて病院に搬送され間も無く息を引き取ったとの事でした。
そこで色々と忙しくなってしまった義父のお姉さんが病院から家に遺体を搬送するにあたり、レンタルしている介護ベットは返却しないといけないので安置する場所には邪魔になり、帰るまでにどけておいて欲しいと言う事でした。
介護ベットは全自動らしく１５０キロ位あるそうなので大人１～２人の力では結構大変らしいとの事で困っていたお義父さんに、私も放っておくわけには行かなく「同行します」と声をかけ、一緒に行くことになりました。
行くと言ってもそこは信州志賀高原の近くの農村地帯。当然周りは深々と積もる見渡す限りの雪景色。車で行かないと無理な距離の上視界も悪く運転も困難でした。
１０分後。目的地に到着した私たちは事前にお姉さんから「勝手に入って良いよ」と言われていたので、開きっ放しになっている玄関から家宅に侵入して電気をつけ、寝室に忍び込みました。
部屋にあったストーブや小さな照明などは、緊急な出来事がこの場所で行われた事を証明するには十分すぎるほど煌々と生活感を出したままの状態で私達の到着を迎えてくれました。
ベットを動かすにあたり、火事になってはいけないのでストーブや電球を消してから、未だ温かさが残る布団を畳み床に置き、介護ベットを動かそうとしたのですがロックがかかっていて稼働せず、折りたたもうにもシステムが分からないので悪戦苦闘を続けました。
寒空の中と言う事で防寒服をしっかりと着込んでマスクに軍手を着用しながら悪戦苦闘を続けていると。段々体が熱くなりはじめ、汗が大量に噴き出してきました。
最初の内は軍手で汗を拭きとっていたのですが、ベットを動かすのに軍手が邪魔になり、脱いでから折りたたむレバーを探していて、ジョイント部分に指を挟みやや出血してしまいました。
その後、作業中に指から出た少量の血がベットのフレームについてしまったのですが、軍手でふき取ると一応綺麗に取れたので、そのまま作業を続けていると、実の息子様である方が車で駆けつけて下さって合流して、そこからは一緒に作業をして、どうにかこうにか折りたためない状態のまま３人がかりで玄関横の車庫までベットを移動しました。
「とんだ正月の始まりになってヒロミ君ごめんね。でも助かったよありがとう。」
お義父さんは本当に助かったと何度も感謝の言葉をかけてくれました。
取りあえずここに居ても何だか気味が悪い（不謹慎ですみません）と言う事で帰る事になり、外に出て車の方に行こうとしていると家の前の細い車道（農道）に同じタイミングで何台かの車が到着しました。
ワゴンや軽自動等のパトカーでした。
「警察が来たからあとはやってくれるだろう。」
安心した私達でしたが、その内女性警察官とコートを着用した刑事らしい人がこちらに近づいて来て色々と質問を始めてきました。
お義父さんは甥っ子さんと警察のワゴン車のほうで事情を説明していた感じでしたが、残された私は刑事さんと二人きりになりました。
刑事さん「あなたはここの人とどんな関係なの。」
私「はい。私は義理の父の手伝いできました。たまたま帰省していた京都から来た父の娘の婿で斉藤と申します。」
刑「この家から出て来てたけど中で何をしていたの。」
私「えと、連絡があったのでお義父さんと息子さんと一緒にベットを片付けていました。」
刑「片付け。まさか現場触ったりしてないよね。」
ごめんなさいメッチャ触りました。
話を聞いているとどうやら時間的には自宅で亡くなっていたらしく、事件現場を検視しなければ自然でいったのか他から力が加わった事件になるのか、つまり他殺の可能性があるので現場検証しにきたと言う事でした。
懐疑の目を向けられながら質問を繰り返される事１０分程。出来るだけ正確に説明を繰り返しました。
刑「取りあえずここに名前と住所、電話番号書いておいてください。」
その内、向こうの方で事情聴取されていたお義父さんが声を荒立てているのが分かりました。
父「冗談じゃないあとは頼んだよ○○君。もう帰るよ僕は。」
口調から察するに、どうやらお義父さんもやり取りで少し疑われている感があったのか、若干苛立った様子で車の方に行くのが見えました。
父「ヒロミ君ももういいよ帰ろう。後は勝手にやってもらおう。」
お義父さんに促（うなが）され、刑事さんらに「では失礼します。」と挨拶をして乗って来た自動車にそそくさと乗り込みました。
車中でお義父さんは私に「何を聞かれたか」を聞いてから「ゴメンね」と言って、やはり自分も同じように現場を動かしたりしていて注意された事を伝えてくれました。
父「もう正月早々に縁起良くない事に巻き込まれて、ゆっくりお酒飲めると思ってた矢先にこれだ。頼まれたから動かしたらそれもダメ。何も悪いことしてないのになんだよこれ。」
おっしゃる通りだと思います。
家に帰ってからも、お酒を飲みながら語り合うと言う雰囲気には程遠く、結局御父さんは疲れたから早めに横になられることになり、引っ越すという事実だけを伝えた状態で話しは終了してしまいました。
しかしその後しばらくしてから私の中に溢れんばかりの不安感が湧き出てきました。
私は義父に言われて車で一緒に現場に駆け付けました。
寝室に忍び込んでから、お義父さんにやらせてはいけない、と率先して室内のモノに手をかけました。
布団をベットから外し、気が利いていると思われるくらい照明や火の元を消しました。
美容師なので「人毛」に敏感でベットの周りに疎（まば）らに落ちていた毛を自然と集めてゴミ箱に捨てました。
ベットを片付ける際、熱くなってきて汗をかき、現場に汗を落としてきました。
軍手を外してベッドをベトベトと触りまくりました。
途中負傷して出血し、ベットの一部に血の痕跡を残しました。
出血した血を脱いだ汗まみれの軍手で抑えていました。
現場を去る際、軍手を脱いだ手で窓や玄関、小テーブル、スイッチ等を触りまくりました。
は。そう言えばあの軍手はどこへ。
そう思って作業をしていた時に着ていた上着のポケットを調べると左側に軍手が入っていました。
血の付いてない片側の分だけ。
血をふき取った片方どこにもあらへんどこ行った。
汗と血でDNAベトベトの軍手・・・・
現場忘れて来てるやん。
次の日、朝早くから親戚との連絡やら何やらで忙しそうにしていたお義父さんに私は「軍手を忘れてきたことを警察に言った方が良いのではないか」と言う不安を尋ねてみました。
お義父さんは「いいよ軍手なんてそんなの安いもんだから。」と言ってくれましたが、不謹慎ながら値段の問題ではなく「あらぬ疑い」をかけられる事を心配している事を伝えました。
父「心配し過ぎだ大丈夫だって。そんなのヒロミ君が疑われるわけないんだもの」
そう言ってくれた義父ですが、疑われてもおかしくないほどの沢山の証拠を残してきた私。
今頃ひょっとすると私が使っていた軍手がナイロン袋に入って保存されているかも知れません。
白い粉をポンポンされた場所の至る所で写真を撮られて、その写真に「京都H」と言う書きなぐりの文字が書かれているかも知れません。
神に誓って言いますがお義父さんが素晴らしい人格の持ち主で人を殺めたりするようなことは絶対にしない人だと言う事は勿論の事、私にはアリバイがあります。あったと思います。
いやどうだろう何だか悪い事はした覚えがないのに不安になってきました。
取りあえず中野署から電話がかかって来ない事を祈る毎日です。
新年一発目、なんだかおかしなブログになってすみませんでした。
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やましなす皆様。ご機嫌いかがでしょうか。
若かりし頃、東京の池袋周辺のカラオケやさんで４店舗ほど出入り禁止になったという恥ずかしい過去を持つ男斉藤です。
因みに十八番は松田聖子の「天使のウインク」です。
突然ですが皆様がこのブログを読んで頂いている頃、もしかすると私は留置場に入っているかも知れません。
１月２日。今年のお正月休みに事件は起こりました。
こちらのブログでもご紹介したことがあると思いますが、お正月は毎年妻の実家である長野に帰省させて頂いております。
今年も滞在時間が暦（こよみ）的に少なかったのですが、２日の早朝から車を飛ばし長野に向かいました。
今回はいつもと違い義父さんに大切な報告をしないといけなかったので到着した後、いつもよりピリッとした気持ちで新年のご挨拶をさせて頂きました。
突然ですが私には本当の父親が近くに居ません。一生懸命母親が１人で働きながら子育てをしてくれていたので、時間の無い母親に私は頼ったり相談したりという事が苦手のまま成長をしました。
ですので妻の父には「１人の男」として見てもらいたいと言う気持ちと「父親」として人生の先輩的なアドバイスを聞ける人と言う二つの意味でとても頼りにしている唯一の存在であります。
そんな気持ちで夜ご飯の時間に「どこまで心をオープンに出来て話を聞いてもらえるであろうか」と言う期待と不安を抱きながら食卓の時間を迎えました。
「住宅ローンを組んで家を建てます。」
自分的に一世一代の判断をした経緯。覚悟の気持ち。葛藤。そんなものを聞いてもらおうと思っていました。
空気がそれっぽい雰囲気になり始めたので言葉を切り出した矢先、電話が鳴り応対する奥の廊下の方からお義母さんのただならぬ声が聞こえてきました。
義母「えぇ本当に。ちょっと待ってて。お父さんとすぐに向かうから。」
お義父さんが何事かと尋ねた所、血相を変えながら居間に入って来たお義母さんはこう言いました。
「○○さん（義父の義理の兄）が餅をノドに詰まらせて病院に運ばれて、さっき亡くなっちゃったんだって。」
余りにも突然の出来事で一気にお酒を飲んで語らいでいるような状態では無くなりました。
話しを詳しく聞いたところ、今より数時間前に近くに住んでいる介護状態になっている義父の義理の兄がベットでくつろぎながらお餅を食べていて喉を詰まらせて病院に搬送され間も無く息を引き取ったとの事でした。
そこで色々と忙しくなってしまった義父のお姉さんが病院から家に遺体を搬送するにあたり、レンタルしている介護ベットは返却しないといけないので安置する場所には邪魔になり、帰るまでにどけておいて欲しいと言う事でした。
介護ベットは全自動らしく１５０キロ位あるそうなので大人１～２人の力では結構大変らしいとの事で困っていたお義父さんに、私も放っておくわけには行かなく「同行します」と声をかけ、一緒に行くことになりました。
行くと言ってもそこは信州志賀高原の近くの農村地帯。当然周りは深々と積もる見渡す限りの雪景色。車で行かないと無理な距離の上視界も悪く運転も困難でした。
１０分後。目的地に到着した私たちは事前にお姉さんから「勝手に入って良いよ」と言われていたので、開きっ放しになっている玄関から家宅に侵入して電気をつけ、寝室に忍び込みました。
部屋にあったストーブや小さな照明などは、緊急な出来事がこの場所で行われた事を証明するには十分すぎるほど煌々と生活感を出したままの状態で私達の到着を迎えてくれました。
ベットを動かすにあたり、火事になってはいけないのでストーブや電球を消してから、未だ温かさが残る布団を畳み床に置き、介護ベットを動かそうとしたのですがロックがかかっていて稼働せず、折りたたもうにもシステムが分からないので悪戦苦闘を続けました。
寒空の中と言う事で防寒服をしっかりと着込んでマスクに軍手を着用しながら悪戦苦闘を続けていると。段々体が熱くなりはじめ、汗が大量に噴き出してきました。
最初の内は軍手で汗を拭きとっていたのですが、ベットを動かすのに軍手が邪魔になり、脱いでから折りたたむレバーを探していて、ジョイント部分に指を挟みやや出血してしまいました。
その後、作業中に指から出た少量の血がベットのフレームについてしまったのですが、軍手でふき取ると一応綺麗に取れたので、そのまま作業を続けていると、実の息子様である方が車で駆けつけて下さって合流して、そこからは一緒に作業をして、どうにかこうにか折りたためない状態のまま３人がかりで玄関横の車庫までベットを移動しました。
「とんだ正月の始まりになってヒロミ君ごめんね。でも助かったよありがとう。」
お義父さんは本当に助かったと何度も感謝の言葉をかけてくれました。
取りあえずここに居ても何だか気味が悪い（不謹慎ですみません）と言う事で帰る事になり、外に出て車の方に行こうとしていると家の前の細い車道（農道）に同じタイミングで何台かの車が到着しました。
ワゴンや軽自動等のパトカーでした。
「警察が来たからあとはやってくれるだろう。」
安心した私達でしたが、その内女性警察官とコートを着用した刑事らしい人がこちらに近づいて来て色々と質問を始めてきました。
お義父さんは甥っ子さんと警察のワゴン車のほうで事情を説明していた感じでしたが、残された私は刑事さんと二人きりになりました。
刑事さん「あなたはここの人とどんな関係なの。」
私「はい。私は義理の父の手伝いできました。たまたま帰省していた京都から来た父の娘の婿で斉藤と申します。」
刑「この家から出て来てたけど中で何をしていたの。」
私「えと、連絡があったのでお義父さんと息子さんと一緒にベットを片付けていました。」
刑「片付け。まさか現場触ったりしてないよね。」
ごめんなさいメッチャ触りました。
話を聞いているとどうやら時間的には自宅で亡くなっていたらしく、事件現場を検視しなければ自然でいったのか他から力が加わった事件になるのか、つまり他殺の可能性があるので現場検証しにきたと言う事でした。
懐疑の目を向けられながら質問を繰り返される事１０分程。出来るだけ正確に説明を繰り返しました。
刑「取りあえずここに名前と住所、電話番号書いておいてください。」
その内、向こうの方で事情聴取されていたお義父さんが声を荒立てているのが分かりました。
父「冗談じゃないあとは頼んだよ○○君。もう帰るよ僕は。」
口調から察するに、どうやらお義父さんもやり取りで少し疑われている感があったのか、若干苛立った様子で車の方に行くのが見えました。
父「ヒロミ君ももういいよ帰ろう。後は勝手にやってもらおう。」
お義父さんに促（うなが）され、刑事さんらに「では失礼します。」と挨拶をして乗って来た自動車にそそくさと乗り込みました。
車中でお義父さんは私に「何を聞かれたか」を聞いてから「ゴメンね」と言って、やはり自分も同じように現場を動かしたりしていて注意された事を伝えてくれました。
父「もう正月早々に縁起良くない事に巻き込まれて、ゆっくりお酒飲めると思ってた矢先にこれだ。頼まれたから動かしたらそれもダメ。何も悪いことしてないのになんだよこれ。」
おっしゃる通りだと思います。
家に帰ってからも、お酒を飲みながら語り合うと言う雰囲気には程遠く、結局御父さんは疲れたから早めに横になられることになり、引っ越すという事実だけを伝えた状態で話しは終了してしまいました。
しかしその後しばらくしてから私の中に溢れんばかりの不安感が湧き出てきました。
私は義父に言われて車で一緒に現場に駆け付けました。
寝室に忍び込んでから、お義父さんにやらせてはいけない、と率先して室内のモノに手をかけました。
布団をベットから外し、気が利いていると思われるくらい照明や火の元を消しました。
美容師なので「人毛」に敏感でベットの周りに疎（まば）らに落ちていた毛を自然と集めてゴミ箱に捨てました。
ベットを片付ける際、熱くなってきて汗をかき、現場に汗を落としてきました。
軍手を外してベッドをベトベトと触りまくりました。
途中負傷して出血し、ベットの一部に血の痕跡を残しました。
出血した血を脱いだ汗まみれの軍手で抑えていました。
現場を去る際、軍手を脱いだ手で窓や玄関、小テーブル、スイッチ等を触りまくりました。
は。そう言えばあの軍手はどこへ。
そう思って作業をしていた時に着ていた上着のポケットを調べると左側に軍手が入っていました。
血の付いてない片側の分だけ。
血をふき取った片方どこにもあらへんどこ行った。
汗と血でDNAベトベトの軍手・・・・
現場忘れて来てるやん。
次の日、朝早くから親戚との連絡やら何やらで忙しそうにしていたお義父さんに私は「軍手を忘れてきたことを警察に言った方が良いのではないか」と言う不安を尋ねてみました。
お義父さんは「いいよ軍手なんてそんなの安いもんだから。」と言ってくれましたが、不謹慎ながら値段の問題ではなく「あらぬ疑い」をかけられる事を心配している事を伝えました。
父「心配し過ぎだ大丈夫だって。そんなのヒロミ君が疑われるわけないんだもの」
そう言ってくれた義父ですが、疑われてもおかしくないほどの沢山の証拠を残してきた私。
今頃ひょっとすると私が使っていた軍手がナイロン袋に入って保存されているかも知れません。
白い粉をポンポンされた場所の至る所で写真を撮られて、その写真に「京都H」と言う書きなぐりの文字が書かれているかも知れません。
神に誓って言いますがお義父さんが素晴らしい人格の持ち主で人を殺めたりするようなことは絶対にしない人だと言う事は勿論の事、私にはアリバイがあります。あったと思います。
いやどうだろう何だか悪い事はした覚えがないのに不安になってきました。
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