怖い話

はてなブックマーク
2017.08.15

 先日、夕飯を食べた後リビングでくつろいでいると

今年で5歳になった息子が突然こう言いました。

 

 おとうさぁん

 あんなぁ

 アオクンときどきなぁ

 おもうことがあんねぇん

 ひとってなぁ

 いったいどこからきてなぁ

 どこにいくんやろうなぁっておもうねん

 

 刹那、軽い金縛り状態になりました。

 

 私は何と答えるのが彼のためになるのか考え

唇に力を込めてから口を動かし、こう答えました。

 

 その答えを探すことこそが人の一生や。

 

 すると彼はフーンと答えて、口にくわえていた空になった

歯形だらけのパピコをテーブルの上に置いて

口の周りをティッシュで綺麗にしてから数秒した後

再び口を開きました。

 

 おとうさぁん

 アオクンなぁ

 ちっさいからまだこたえわからへんねん

 だからなぁ

 おとうさぁんアオクンがいくところなぁ

 ちゃんとおしえてなぁ

 

 今となっては、彼がその時にどう思って

その言葉を発したのかは分かりません。

 

 ただ言える事。

 

 親というものは、いついかなる時も子供の問いに対してだけは

誠実に真剣に耳を傾けて答えを出していかないといけない。

 

 その時、もしいつも妻にしているように

適当に右から左に流しながら聞いて

あいまいな答えを出していたらどうなっていたのかと考えて

背筋がゾッとしました。

 

 

 夏休みに「ポケットモンスター」という映画を見に行き

途中で感動のあまりに大声で号泣したせいで

上映終了後に沢山の人達に頭をなでてかわいがられた息子をもつ男

うしろの百斉藤でした。

一覧 TOP