今度使ってあげるから

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2015.06.10

 おはようございます。先日、関西テレビの「よーいドン」と言う番組の取材を受けていた男斉藤です。

 

 ちなみに円ヒロシさんが出てる番組、お店が休みの日はちょくちょく見てるのに「よーいドンってご存知ですか。」と聞かれて「いや・・・・ああ。そうなんですか。」と何故か興味薄目な感じで答えてしまったヘンコな斉藤でもあります。

 

 皆様はディズニー映画の「メリーポピンズ」という作品をご覧になられた事はありますでしょうか?

 

 

 

 映画好きな人なら誰しもが1度は見た事があるであろう素晴らしい映画です。

 

 私がこの作品に出会ったのは小学2年生の頃。

 

 当時、南極物語や里見八犬伝こそ映画の中の映画だと思い込んでいた私にとって、日曜洋画劇場で流れたこの「メリーポピンズ」は本当に衝撃的な映画でした。

 

 そんな作品の中で、私が最も好きなシーンが劇中で主人公メリーが歌う「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」という曲の場面。

 

 知らない方は下の画像をクリックしてご覧ください。(動画は日本語版)

 

 

 結構色々なところで使用されている有名な曲「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」。

 

 とても長すぎる言葉だけど言えたらスッキリ「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」。

 

 本当にいい曲で、私の娘息子もこの映画とこのシーンが大好きです。と言うかそうさせました。

 

 一昨日の月曜日、娘の学校の日曜参観の振り替え休日で時間が出来た為、家族で久しぶりに「青少年科学センター」に行って来ました。

 

 その道中、退屈しのぎにと車のハードディスクに入っているアルバム「ディズニーミュージック」から子供たちが喜ぶと思って、この「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」を車内で流してあげました。

 

 案の定、真っ先に娘が食いついて来て一生懸命サビの部分である「スパカリ」をBGMと一緒に合わせて歌おうと歌い始めました。

 

 スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス

 

 これが結構中々歌えなくて、アナウンサーや司会業などをやっている人でさえ何回か練習しないと無理と言う難易度。

 

 ちょっと試しに皆様も歌ってみてください。

 

 ・・・・

 

 どうでしょう。ちゃんと歌えた方いらっしゃいますか。

 

 「すぱかりふらいっしっくえぴありどーしゃす」位になってしまった人、ご安心ください。それが正常です。

 

 話を戻しますがこの時、助手席に座っていたうちの娘も、一生懸命曲に合わせて何回も失敗しては「あぁもう、又アカンかったわ」と悔しそうに次のパートまでに毎回ブツブツ練習していました。

 

 途中、眠そうにしていた後部座席の息子も訳も分からぬままに「すぱさりたんたんえぴあらどーだっ」と合わせて歌ってました。

 

 そして曲が終わり、結局一度もうまく歌えず悔しがる娘。

 

 「お父さん、もっかいならして。」

 

 と必死になってせがんできたので快く曲を選曲し直しました。

 

 すると、そこでずっと静かに事の経過を眺めていた妻が

 

 「そんなに難しいの。」

 

 と笑顔で間に入って来ました。

 

 母親に曲の難しさを一生懸命説明する娘。て言うかその説明ですら「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」言えてないんですけどね。

 

 「へー。ここにエクスぺリア出てくるんだ。」

 

 と何故かスマートフォンに関連したがる妻でしたが正確には「エクスピアリ」。

 

 「お母さん結構歌えると思う。みんな黙っててね。」

 

 娘から無理だと言われているのを無視して、わずか3秒でマザーオンステージにしてしまう妻さおり36歳。

 

 静まる車内。子供たちの視線を独り占めする妻。私も耳だけ傾けます。

 

 アンビリリダマビリアンビリアーン

 

 サビが近づいて来ます。

 

 アンビリリダマビリアンビリアーン

 

 背中から妻がリズムを取り出してる気配を感じます。

 

 大きな声で言えたらスッキィリ

 

 そして・・・・

 

 

 妻「すぱかりふぁじりっちえっぴありローション

 

 やはりやってくれました。

 

 夫婦とは不思議なモノで、長年連れ添っていると何となく「そうなるであろう」という一種の悟りにも似た予測が立てられるようになります。

 

 きっと妻の頭の中に「ローション、いつか使いたいなぁ」と言う願望があったのでしょう。

 

 助手席に座っていた娘は大爆笑。言った本人ですら他人事のように笑い出してそれにつられて流れに乗ろうと息子もチャイルドシートでウヘウヘ言いだしてました。

 

 私だけ、心の中で突っ込むべきか否かで葛藤しながら複雑な心境でCX-5をスカイアクティブしていました。

 

 そしてそんな出来事も忘れて、昨晩娘が「一緒に寝たい」とせがんできたので寝室で二人横になっていました。

 

 「うち今日は絶対お父さんの夢見るわ。」娘から少し嬉しい言葉を掛けて貰え、一体いつまでこの幸せが続くのかとやや不安になりながらも「お父さんも今日はしーちゃんの夢見るわ。」等と言いつつ、お互い親子愛を確かめ合いました。

 

 深夜3時頃。

 

 何か奇妙な笑い声で目が覚めてしまい、暗闇の中隣を見てみると娘が寝ながら笑っていました。

 

 「うへへへ」

 

 とても嬉しそうな笑顔。きっと楽しい夢でも見ているんだな。

 

 どやしーちゃん。お父さん夢の中でも優しくしてるか。

 

 ちょっぴり幸せな時間を過ごせている気がして、娘の寝顔を眺めていました。

 

 すると笑いながら娘の口から

 

 「ローションて。あはは。」

 

 ・・・

 

 やはり、どう頑張っても母親の愛、そして妻の存在には到底勝てそうにない事を学びました。

 

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