さもしい情報社会

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2019.06.11

 ビバラビーダ皆様。ご機嫌いかがでしょうか。

 

 あえっと何だっけ。そうそう。久しぶりにパーマをかけたら頭だけ北村一輝みたいになってしまった男斉藤です。

 

 嗚呼お前は一体どこを目指していくのかケイオニウスよ。

 

 と言う事でテルマエロマエを知らない方は置いてけぼりをくらっている事と思いますが、新築工事と同時進行で色々調べ回る、交渉をする、算段を重ねる、で一気に白髪が増えていく日を過ごしており少しでも若作りしたくてパーマかけてもらいました。

 

 そんな中、妻が息子の児童館に車で迎えに行く道中、レールに側面を擦ってしまう事件が発生しました。

 

 新しく予定している斉藤家の入口に向かう道が非常に狭く、その事件があってから私も車を上手く駐車できるか不安を抱えていました。

 

 このまま引っ越しをしたら、妻にとっての車庫入れが重労働になってしまい、彼女の笑顔を見る機会が少なくなってしまうのでは。と。

 

 未だ購入してから数年しか乗っていないのですが、今後の事を考えると現在の3ナンバーの大きな車から軽自動車に乗り換える事も視野に入れないといけないと思い、そこから「売ったら今どれくらいの値段で引き取ってもらえるのか」を調べてみようと思いました。

 

 そこで「カーセンサー」と言う有名サイトで簡単な打ち込み(記入)をして査定をする事にしました。

 

 「最大30社に一括見積」

 「あなたの愛車納得の値段で売りませんか」

 「90秒で終わる簡単入力」 

 

 時間を見つけて細かく打ち込んでいると90秒ではとても終わらないくらいに時間がかかりましたが、仕事の合間を縫って何とか完了して「一括見積もりする」ボタンをポチっと押しました。

 

 そのまま仕事に戻り、お客様のお仕上げを済ませて休憩をしに1時間程経ってからバックヤードに入りました。

 

 バックヤードではスマフォのバイブレーターが反応して誰かからの着信が入っていました。

 

 私は基本的には仕事中は携帯電話には出ないようにしているのでそのまま無視してスープ春雨(白湯味)をすすっていたのですが、誰からの着信なのかと受話ボタンを押さないようにスマフォの画面だけを見てみると、電話マークの所に「留守中に着信があった事」を知らせる数字が書かれているのに気が付きました。

 

 同時にバイブが鳴り終わり、245という数字が246という数字に切り変わりました。

 

 不在着信246件。

 

 まさか、とは思いましたがこれらが全て「中古車取扱店」という事実は同時に届いていた30件ほどのメールの文章から分かりました。

 

 それからも止むことの無い着信ラッシュ。受話しないように恐る恐る見てみると、劇団四季のライオンキングの電話予約開始日の良績争奪戦かというくらいに密に入った着信履歴が残っていました。

 

 

 なにこれ

 

 因みに画像では10:57という時間に着信があった事が刻まれていますが、ここからも1時間単位で5~60件の着信が入ってきました。

 

 そして18時台の時点でもこの有り様。

 

待ち受け画像はスルーで

 待ち受け画面は無視してください。 

 

 途中で確認をとらなければ恐らく「999̟⁺」とかいう数字になっていたという事か。

 

 

 

 およそ1年前。

 

 とある笑顔が素敵な御陵在住のKさんに「家族で車で出かける事がそれほど多くないから車を手放そうと思う。」と相談された事がありました。

 

 その言葉に何とかサポートできればと思い、軽い気持ちで「ネットで中古車の査定をしてもらったらかなり使い込んだ車でも幾らか高い値段で引き取ってもらえると思うので一度検索かけてみたらどうですか。」と知ったかぶりに提案したことがありました。

 

 Kさんは私を信じてくださり、ご主人と相談して素直に中古車センターの検索サイトを探されたそうでした。

 

 その後Kさんがご来店時に私に報告してくださいました。

 

 オーキニーさんに教えてもらってネットで打ち込んで、買い取り業者の方が来て下さってタダだと思っていた車がそれなりの値段で売れたのですが色々大変でした。

 

 聞けば、二社が査定で自宅に来てくれた時間が重なりKさんの前で公開オークションが始まったとの事でした。

 

 私はその言葉を聞きながら「大変な事をさせてしまって申し訳なかった」と言いながらも心の中で「しかし値段が付いたしどちらにしろKさんの役に立てた、思い出に残った出来事になった」と少し自分の功労を褒めてさえいました。

 

 私はこの異常な位の着信履歴を見て気持ち悪くなり、恐怖と不快感から電話に出る事すら拒否する事を決意しました。そしてやっとKさんの心中を察すことが出来ました。

 

 「大変だった」のは公開オークションの事などではなく、これら一連の流れの全てが大変だったのですね。

 

 遅くなりましたがKさんその節は本当に本当に申し訳ございませんでした。

 

 といいますかカーセンサーさん。

 

 「打ち込み→高価買取チャンスアップ」「今すぐ一括査定依頼」

 

 などと広告で謳ってらっしゃいますがこれ見た消費者は誤解するでしょう。

 

 顧客に対し請負は一社しかないのでスピード勝負なのは分かりますが、余りにも「さもしい」競争を前に、思い出詰まった愛車を気持ちよく手放そうとしているオーナーに対してこれがサービスなのでしょうか。

 

 昔10代の頃、パチンコ屋の新装開店の整理券を取りに行き、整理券を持っているであろうスタッフさんの後を大勢で追い回し、いつ配りだすか分からないスタッフさんの「今から配る」の号令と共に我先にチケットをもぎ取った争いをしたことがありました。

 

 そのスタッフさんは私達に「お前ら順番ちゃんと並べコラ。離れろやおい。もうええ加減にせいよ」と手中にあるチケットを配る事なく全て空にして激怒していましたが、きっと私達の事をさもしい奴らと思っていたでしょう。

 

 それはそうでしょう。スタッフさんの仕事の邪魔になろうが不気味がられようが迷惑を顧(かえり)みず後を追い回し自らの利益の為だけに行動をしていたのですから。

 

 ただその時は私たちは一応「顧客」でスタッフさんは「業者」であり、業者は顧客に対しサービスを提供するのが当然の事。

 

 この「カーセンサー」での業者によるさもしい争奪戦、略して「さもす」行為はちょっと違うのでは無いか。

 

 というか結局業者が我先に電話をかけまくる行為を行うのであれば、「査定入力して頂いた後、各ショップより連絡が入りますので合い見積もりして頂くときっと良い売買になりますよ」とか書いておけば、各業者も何度も電話をしなくても良くなるのでは無いかと思います。

 

 因みに私は怖くなって各業者にメールで「もう結構です」と返信しました。

 

 一社だけ「偶々斉藤さんのマンションの近くに今来ているので、出来たら見せて頂くだけでもありがたいのですが」としつこく食い下がって来た、ストーカーすれすれラインの強者業者さんがいらっしゃいました。

 

 携帯電話会社やIT関係の会社、広告業など昔は無かった業種で他と同じようなサービスを競争して行っている仕事の場合、どうしてもこの「スピード勝負」というのが業績を左右する大きなモノだと言う事は分かります。

 

 目的に最短でたどり着ける術がある今の時代、便利な事も勿論沢山ありますがちょっと異常だと感じてしまう私は古い人間なのかもしれません。

 

 ただKさんのように私と同じ感覚で「気味が悪い」と感じる人も決して少なくは無いと思います。

 

 と言う事で皆さんの中でお車を売る事をお考えで、且つネット一括査定を視野に入れている方がいらっしゃるようなら、その場合は一種の祭りに参加するつもりでポチって下さい。

 

 考え方次第では一種の疑似的「モテ期」を体験する事が出来ますし、考え方次第では築地のセリの気分をライブ感たっぷりに味わう事が出来ます。

 

 河合奈保子(竹内まりや)さんの歌「喧嘩をやめて」を口ずさみながら目の前で行われるバトルを吟味される事も或いは許されるかも知れません。

 

 しかし私やKさんのようなタイプ、高島屋のブランド品バーゲンや高尾山の節分で豆をいの一番にゲットしようというエネルギーを瞬間湯沸かし器のように出せない方は、お世話になっているディーラーさんで丁寧な説明を受けてから下取りを任す方が幸せかもしれません。

 

 と言う事でマツダの店長Wさん又よろしくお願いいたしますね。

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