略する

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2017.10.24

 やましなす皆様。レキシ大好き斉藤です。

 

 難しい。実に難しいです。

 

 きっかけはお客様(平成生まれ)との「コンビニエンスストアの中でどこのおにぎりが一番おいしいか」という他愛もない会話でした。

 

 突然ですがこのブログを見て下さっている皆様にお聞きしたい事があります。

 

 近くて便利。いい気分。これらの文字が当てはまるコンビニエンスストアと言えば何でしょうか。

 

 。。

 

 そう。そうですそれしかありませんよね。そしてそれを略して「ちょっとそこの○○まで行ってくるわ」と言ってみてください。

 

 話を戻しますが、お客様とのおにぎりのくだりから私が出した答えにその略式言語を使用した所、お客様から

 

 「はぁ。なんですかそれ。」

 

 と言われました。

 

 その問いに答えた後、それでも不思議そうな顔をしているお客様に逆に尋ねたところ、こう言われました。

 

 「えっ。普通セブイレでしょう。」

 

 セブイレて。

 

 勿論皆様は私と一緒で「セブン」と答えたと思いますので大丈夫なのですが、何やそれって話ですよね。

 

 しばらく論争が続きました。

 

 学生さんたちが好きなテレビゲームでスポーツのサッカーをするゲームで「ウイニングイレブン」というのがあってそれを略して「ウイイレ」と呼んでいるそうなのですがそれなら全然わかります。しかしセブンイレブンをわざわざセブイレと呼ぶのって、ほとんど「ン」しか消えてない。

 

 あ。遅くなりましたがコンビニとはセブンイレブンの事です。

 

 最近の若い方たちのオシャレの定義が分からない。

 

 いつの時代であっても言葉を略す事は、不思議と必ず行われる文化だと思います。

 

 私も今は無きampmをアンポンと言って無理やり流行らせようとして失敗に終わった過去があるので、気持ちはわかります。しかしセブイレを許すのであればアンポンだって行けていたはずです。

 

 何か努力が足りないのでは無いでしょうか。

 

 サマーソニックをサマソニと呼ぶ事にも疑問でしたが、どうせ略すならもっと頭をひねって万人が「うぉぉそれは分かるわ」と言ってくれる言葉、もしくは「なるほどそうくるか」をいう言葉に略するのはいかがかしら。

 

 ワンピースをワンピと呼ぶのが許されるのならハイヒールは何。サマソニも同じくパナソニックはどうするの。略さなくてもいいものだと気が付いて欲しい。

 

 昔の略は素晴らしかった。何かこう洗練された感があったり笑いがありました。

 

 飲み物で言うならレモンスカッシュはレスカでアイスコーヒーはレイコー。アイスミルクティーに至ってはアイミティだったんです。

 

 これをレモスカとかアイコと呼ばなかった事にその当時の工夫した努力した結果があふれ出ていました。

 

 モノがない時代はアイデアが溢れていたのです。 

 

 中学の頃、私は英語の教科書をエヌホラと呼んでいました。

 

 11年前に当時の体育委員長と再会を果たした時、こう言われました。

 

 「そう言えば一個下の○○さんって書記の子いたやろ。あの子が斉藤の事を好きになった切っ掛けってエヌホラって言葉が原因らしいぞ。」

 

 その時私は初めてオシャレな略式言葉は時を超えて人の心を動かす力を持っている事を学びました。

 

 因みにエヌホラとは英語の教科書のタイトルが「New Horizon(ニューホライズン)」と書かれてあったところから来ていてどうやら彼女はそのユーモラスでキャッチーな言葉に私の底知れぬ才能を勝手に見出してくれたようです。

 

 例えばこれを簡単に「ニューホラ」とか呼んでいたら、今頃若者に人気の帽子のブランド「ニューエラ」に紛れて一瞬で風化していた事でしょう。

 

 まあ風化も何もこちとら流行りすらしてないんですけど。

 

 と言う事で話を戻し、最終そのお客様(後半若干イラっとされていた)との論争の末、「それ程いうなら」と私に課された課題が以下のようなものでした。

 

 Q1 セブンイレブンを現代風で最も良いオシャレな新しい言葉で略しなさい。

 

 勿論セブンは論外でとの事でしたが、ここ数日その事で頭を悩めています。

 

 次にそのお客様が来店されるまで。猶予は残り3週間を切りました。

 

 「ブー」と「シャバダバ」で迷っていたのですが、ここに来て「デイビリ」も浮上。もう原型どこにもあらへん。

 

 昭和代表として平成にバカにされないように頑張りたいところですがここに来てセブイレでいいかなと思い始めていることは内緒で。

 

 因みにこの3つの言語の意味を全てわかった人がいらっしゃったら飲み代おごらせていただきますのでお時間のある方はチャレンジしてみて下さい。

 

 

 最後になりましたが、昔の美しき略語をいくつか紹介しておきます。

 

 ~銀シャリ(wikiから)~

 

 入滅した釈迦が荼毘に付された際の遺骨及び棺、荼毘祭壇の灰塵である「仏舎利」が白米に似ていることから近世以降に日本でシャリと呼ばれるようになった。

仏舎利は遺骨または遺体を意味するサンスクリット語である「シャリーラ」の音写である。

 また中国の唐代ではサンスクリット語で「米」を意味する「シャリ」が「遺骨」の「シャリーラ」と混同され、「米粒」を「舎利」と呼ぶようになっていたため、これが日本に伝わったという説もある。 また「銀」がついたのは白米が炊きあがった時に銀色に輝いている様子による。

 

 ~ヒロポン(wikiから)~

 

 塩酸メタンフェタミン製剤。敗戦後に、酒やタバコの代用品として在庫が闇市場に一気に流入し、やがてアンプル一本が低級の焼酎一杯以下とも言われる激安価格で、裏社会と縁の無い庶民でさえも近所の薬局で気軽に買えるほど流通したため日本社会全体に広範な薬物汚染を引き起こした。 

 「ヒロポン」の語源は俗に「疲労(『ひろ』う)を『ポン』と飛ばす」と言われているが、実際はギリシャ語”philoponus”(労働を愛する)が正しい語源である。 

 

 嗚呼美しいこれこそ日本の伝統です。

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