御試着下さい

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2013.12.04

 やましなす皆様。愈々(いよいよ)年末12月に突入しまして何だか気忙しくなる今日この頃如何お過ごしでしょうか。

 

 毎年店で開かれる友人とのクリスマスパーティーにて今年はどんなコスプレを着ようか迷いに迷って結局昔の「水曜スペシャルの川口浩のコスチューム」に落ち着きそうな斉藤です。

 

 先日の休日に久しぶりに家族で六地蔵の近鉄「MOMO」百貨店に行ってきました。

 

 目的は妻のハンドバックを新調する為だったのですが、その際こっそり妻と母へのクリスマスプレゼントに目星を付ける為の視察を兼ねての買い物でした。

 

 因みにいつもハンドバックorハンドバッグどちらが日本語の発音として正しいのか迷ってしまいます。今回はバックにしてみました。

 

 「一緒にバックを見に着いて来て」とせがむ妻に「一人で見てこい」と冷たくあしらうフリをしましたが本当は妻へのサプライズプレゼント、略してライプレを一人で行動して品物をじっくり見たかったら。

 

 そして2階にあるブティックの一軒で目ぼしい上着を見つけました。

 

 話は変わりますが、お客様との会話の中で良く「買い物中、声を掛けられたい派か掛けられたく無い派かどちらですか。」と言う話を振られます。

 

 恐らく一般的、圧倒的に多いのは「掛けられたく無い派」だと思うのですが、私は常日頃から「そんなん客の様子や雰囲気見ながらケースバイケースで声を掛けてくるのがプロ」だと思っています。

 

 例外で、私がしょっちゅう行っている京都駅のヨドバシカメラでは話は別。もう店員さんに話しかけられたくて話しかけられたくてウズウズ状態。郷ヒロミ並みに視線のレーザービーム飛ばしまくってます。

 

 場面は戻ってそのMOMOにあるとあるブティックで目ぼしいダウンコートを発見。「これ妻が最近買ったパンツ(ズボン)やシューズに合うかなぁ」と思って物色していた時に後ろから「あの・・・」と言う声が聞こえてきました。

 

 振り返ると肩を狭めた心持ち猫背の若目の店員さん(伊藤つかさ似)がそこに居ました。

 

 伊藤つかささんが分からない人。そんな人いませんよね。

 

 そしてつかさちゃんがそのまま話しかけてきたのですが、その後掛けてきた言葉

 

 「良かったら御試着くださいね。」

 

 ・・・

 

 え私のなのコレ。

 

 昔の女性みたいな体型の頃の私ならまだしも今の体型と容姿を見て、このウェスト辺りがかなり絞られている細めの千鳥柄のコートを着ると思うのか、つかさちゃんいやつかさ。

 

 この時、事前に気分が高揚していた私ならば「いやぁ。ちょっと自信が無いんだけど」とか言いながら袖を通して「なんでやねーん」とか言えたかもしれませんが、タイミング悪くこのブティックに寄る前に、娘が「一寸聞き分け悪子ちゃん」になっていたので気分がやや悪子ちゃんだった私。

 

 「・・・・いやプレゼントですわ(苦笑)」とスーパー普通に返してしまいました。

 

 その後しきりに「申し訳ございません」と謝っていたので恐らくつかさ風ギャグでは無かったようですが、未だ新人で仕事に慣れずマニュアル通りに声を掛けて来たんだろうなぁと思いましたがやはり気分を少し害してしまいました。

 

 しかしちょっと待て私。

 

 果たして自分はお客様に対してそういうマニュアル的な言葉を普段発してないと言い切れるのか。

 

 否。そう悪いのはいつも私。

 

 彼女はきっとお客様との会話を楽しむきっかけを作る為に「何とか話をしなければ」と思って声を掛けただけであって、私がホモちゃうかとか通り一辺倒に声を掛けた訳では無かったはず。

 

 それを咄嗟(とっさ)に感じ取ってさえいれば、楽しい一日の想い出として彼女と私の心の中に残っていたんちゃうん自分。

 

 むう。つかさあの時オジサン冷たく返してしまってすまない。

 

 タクシーの運転手さんととても気軽に話せるようになった自分を褒めてあげている場合じゃなかったです。

 

 また新たな目標を作ってくれたつかさちゃん。おおきにありがとう。

 

 私の次なる目標。それはブティックの店員さんに気軽に乗り突っ込みをする事。いや違って家電量販店なみに会話の妙を楽しむ事。

 

 又一つ進化しちゃったよホント偉いねぇ。

 

 と言う事で今度から私が来店時一発目に「天気」の話を持ち出したら「マニュアルやめい」って遠慮無くしばいてください。

 

 それと、いつも内緒で行動しているので妻にはコートの事は内緒にしておいてください。

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